久喜市が特別定額給付金の寄付をお願いする文書を送付

埼玉県久喜市で特別定額給付金について市民に話を聞いてみると…

男性A:
受け取った10万円を渡すということですか。

男性B:
ちょっと困りますね。自分のために使いたいのもあったりしたので。

市民から聞こえたのは困惑の声だった。

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理由は久喜市が給付金の振込予定日を知らせる決定通知書にあった。同封された文書には、「寄付のお願い。皆様からいただいた寄付金は、新型コロナウイルス感染症対策に有効に活用してまいります。」という寄付の呼びかけだった。
久喜市は5月1日に医療従事者などへの支援を目的に、新たな対策事業基金を設置。幅広く寄付を呼びかけようと通知書にも寄付をお願いする文書を同封した。

特別定額給付金をめぐっては、オンライン申請での遅れや、二重送付などトラブルが続いていた。総務省の発表では6月5日までの給付の総額は予算総額の30.2パーセントに当たる約3850万人分。

久喜市は給付金の通知書を送ったすべての世帯に「寄付のお願い」を同封。これまでに4万世帯以上に送付済みだという。

「寄付のお願い」について市民は…

こうした「寄付のお願い」について市民は…

女性A:
寄付するように仕向けるのかなと。気持ちよくはくれないんだなと思いましたけど。

男性C:
ちょっと「市長名」で出るというのはどうでしょうかね。「なんだこれ強制かい」と思う人もいるだろうし不安を煽り立ている。

この寄付のお願い文書についてはSNS上でも「振込通知が来たけどそれと一緒に寄付のお願いが。なんかいやらしい」「まともな人は圧力を感じるわな」「別々に送るでしょう普通は」など意見が飛び交っている。

市の担当者「寄付は強制ではない」

市民から困惑の声が上がっていることについて、久喜市に尋ねると…

埼玉県久喜市役所・渡辺文勝総務副部長:
なぜ同封したのか?または寄付はどのようにするの?というような問い合わせをいただいたところです。趣旨に賛同いただける方ということで、私どもは強制はしていないところですので、あくまでも趣旨にご理解いただければなとは思っています。

久喜市は今後も寄付のお願いを同封する方針に変わりはないとした上で、誤解のないよう文言の変更も検討したいとしている。

(「Live News it!」6月9日放送)