自然豊かな風景の中を駆け抜けるSL。ラストランが間近に迫る列車だ。
しかし、取材班がそこで目撃したのは、撮り鉄による迷惑行為だった。
6月で運行終了…SL求めて集まる“撮り鉄”
モクモクと煙を上げて現れたのは、蒸気機関車「SL銀河」。
9年前から東日本大震災の復興支援として、岩手県内で運行されてきた。

客車の老朽化により、2023年6月に運行を終えることが決まっている。

この週末から今シーズンの運行が始まり、ラストランに向けて出発進行。
そこでルート沿いに集まったのが、残り少ないシャッターチャンスを求める鉄道ファン、いわゆる“撮り鉄”だ。

マナーを守って撮影を楽しむ人がいる一方で、危険な撮影を行う撮り鉄も現れた。
危険な撮影を行う人も…急な斜面に三脚
線路のすぐそばを歩く2人の男性。


向かった先では10人ほどの撮り鉄が集まり、急な斜面に三脚を立ててカメラを構えていた。
取材スタッフ:
足場の悪い所に三脚を立てています。危険です。

そこへ、目当てのSLがやって来た。

危険な撮影をしていた撮り鉄。直撃すると驚きの答えが返ってきた。
(Q.危ないと思うが?)
撮り鉄:
いいえ、全然。線路から離れている。今年が最後だと思って…
ガードレール内に、私有地に…無断で侵入
あいにくの雨となった2月26日も、線路のすぐ近くには傘をさした撮り鉄たちがスタンバイ。

線路脇で2台のカメラを構える男性は、よく見るとガードレールの先にいる。そこへ…

取材スタッフ:
男性の横をSLが通過します。線路のすぐ近くにいるので、煙で姿が見えなくなりました。

さらに、取材中に目撃されたのが私有地への進入。
寺の駐車場に無断で入って撮影しようとする男性。線路までの距離は2mほどしかない。

(Q.線路に近くないか?)
撮り鉄:
大丈夫です。本当に危ない時は列車が止まります。
(Q.お寺に許可は?)
撮り鉄:
取ってない。申し訳ない。

付近の住民は…
近隣住民:
ここにチューリップを植えている。写真撮るのに夢中になって、(花壇を)踏まれた
JR東日本・盛岡支社は、「列車の走行に支障を来すような危険な撮影はやめていただきたい」と話している。
(「イット!」3月27日放送分より)