「恥ずかしい」などの理由で、学校のトイレを我慢したことがあるという人も多いのではないだろうか?新潟県三条市では、気軽にトイレを使える環境をつくろうと、ポスターのコンテストを実施。受賞した生徒に話を聞いた。
きれいなトイレでも…「我慢」
齋藤正昂アナウンサー:
「恥ずかしい」「バカにされる」といった理由で、学校のトイレに行くことを我慢した方も多いのではないでしょうか。その行きづらさを解消しようと、三条市の学校には、こういったポスターが貼られるようになりました
「Let's うんち」と書かれたポスターに、「我慢しない・させない」と訴えかけるようなポスター。

これは、三条市が思わずトイレに行きたくなるポスターを募集したコンテストで、市長賞と教育長賞を受賞した作品だ。
三条市は、なぜこうしたポスターコンテストを開いたのだろうか?

背景には、学校のトイレを使うことに対するハードルの高さがあった。
三条市教育委員会 教育総務課 富樫美和 主任:
「トイレに行きたくない」とか、「バカにされた経験がある」と聞いたので、ポスターを募集するにあたって、そういうことが少しでも、なくなるきっかけになればと

三条市は2022年度、市内すべての小・中学校のトイレを洋式化。

トイレがきれいになったことで、40%の児童が「うんちに行きやすくなった」と回答した一方で、いまだ15.5%が我慢をしたことがあると回答した。

うんちを我慢する理由について、最も多かったのが「落ち着かない」、次いで「恥ずかしい」、「友達に知られたくない」が続いた。

「気軽に行ける」環境づくりを
今回、受賞した2人もトイレへの行きづらさを感じていたようだ。
市長賞を受賞 大橋歩佳さん:
トイレに行くことが恥ずかしい

教育長賞を受賞 中山文乃さん:
私も正直、あまり学校のトイレに行っていなかった

そんな状況を改善しようと、応募したポスターに込めた思いを聞くと…
市長賞を受賞 大橋歩佳さん:
「Let's」という、みんなが知っている言葉で、小・中学生のみんなが気軽にトイレに行けるようになればと思い、作った

教育長賞を受賞 中山文乃さん:
トイレに行くことをバカにされるとか、「じゃあ、行きたくないな」みたいな。みんながトイレに対して、どう思っているのか考えながら描いた

このポスター効果、さっそく表れているようで…
教育長賞を受賞 中山文乃さん:
トイレの悪い印象が会話とかで出なくなった

子どもたちが安心して気軽にトイレに行ける環境を!ポスターは三条市内の小・中学校で掲示されている。
(NST新潟総合テレビ)