全国で相次いだ強盗事件で「ルフィ」と名乗る指示役とみられる渡辺優樹容疑者(38)ら4人がいる、フィリピン・マニラの収容所内の最新映像を入手した。また、容疑者らの収容所内での様子についての証言も得た。

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今もマニラのビクタン収容所に収容されている渡辺優樹容疑者ら4人。

4人は、被害額が60億円以上とされる特殊詐欺に関わった疑いで逮捕状が出ていて、一連の強盗事件でも「ルフィ」などと名乗り、犯行を指示していたとみられている。

こうした中、渡辺容疑者と小島智信容疑者(45)のフィリピンでの事件の裁判が、1日前倒しされ6日に開かれる。

注目の裁判を前に、「日曜報道 THE PRIME」の取材班が、以前不法滞在でビクタン収容所にいたという男性から、4人について話を聞いた。

――この4人で頭は誰ですか?

ビクタン収容所にいた男性:
頭は、渡辺(容疑者)だと思いますよ。お金を持っていますから。今村(容疑者)は金がないから、食っていこうとしたら渡辺に尻尾振っていくしかないですから。

そして、男性が見せてくれたのは、2日朝に送られてきたという収容所内部の写真だ。大部屋で寝る男たちや、2段ベッドが置かれた部屋など10枚以上ある。

男性に今の収容所の状況について尋ねると、男性は収容所にいるというA氏に電話をかけた。

ビクタン収容所にいた男性:
こんばんは。

ビクタン収容所にいるA氏:
正直、今はスマホ使いづらいんだよね。みんな隠しながら使っている。もしばれたら捕まっちゃうから。

収容所では、1月31日、抜き打ちの捜索が行われ、収容者が持っていた多くのスマホが押収されたばかりだ。それにも関わらず、なぜスマホを使うことができるのか。

ビクタン収容所にいた男性:
外国人の収容者が職員から聞くわけですよ。そこから(捜索の)情報が流れてくる。「気をつけろ」と。(収容者は)寝るときにマットのカバーを外して切り込みを入れて携帯電話を隠したり、バケツに水と洗剤と洗濯物を入れて、携帯電話をビニール袋で2重にも3重にもして、水が入らないようにして洗濯物を入れて隠した。

事前に捜索の情報が入るため、携帯電話を隠すことができるという。

男性は、収容所にいるという、もう一人の人物にも電話をかけた。流ちょうな日本語を話すB氏は、ルフィらによる強盗の関与が明らかになった後もVIPルームにいるという容疑者の姿を、最近目撃したという。

ビクタン収容所にいた男性:
渡辺と(今村)磨人見た?

B氏:
きのう(2日)見ました。

ビクタン収容所にいた男性:
何やってた?

B氏:
テーブルに座って携帯を…いや、持ってなかったかな。他の人と話し合っていた。
笑っている顔は見てないので、元気は元気だけど、結構寂しそう。

以前と様子が違い、寂しそうに見えたという。

最後に男性は、収容所にいる人物に「ルフィ」について尋ねたことを明かした。

ビクタン収容所にいた男性:
電話で(収容者と)話した時、「ルフィが誰かわかるか?」と聞いたら、「うん、分かるよ(今村)磨人」と。
「どうして?」と聞くと「テレグラムで(今村容疑者と)友達になっていた」と。名前が出てくるじゃないですが、アカウントの名前が「ルフィ」になっていた。だから(今村容疑者が)ルフィなんですよ。

週の前半にも強制送還される可能性のある4人の容疑者。フィリピン司法省は2月8日からのマルコス大統領の訪日前に送還を終わらせたい意向で、日本側と詰めの調整を行っているとみられる。

(「イット!」2月5日放送より)