名古屋城が真っ白になっている。その異変をFNNが取材した。

名古屋城の他に、住宅や愛車までも真っ白

金のシャチホコが天守閣に輝く名古屋城。

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その石垣が真っ白に染まる異変が起きている。

観光客:
残念ですね、由緒正しい石垣がこうなるんですね

これは雪?

誰かのいたずらなのだろうか?
犯人は、城の上空にいた。

FNN取材班:
黒い鳥がたくさん飛んでいます

城のお堀では、羽を休める黒い鳥の姿があった。これは、川や池などの水辺に生息する「カワウ」。

1月上旬、数百羽が飛んできて、名古屋城の城の木に巣を作ったという。

名古屋城が白くなる原因は、大量のカワウが石垣などに“ふん”を落としていたこと。
被害は名古屋城だけではなく、町でも確認されていた。

近隣住民:
歩いていると上からふんがブワァ〜。私たちみんな被害にあった、全身がブワァ〜

ふんがべったりとついた住宅の屋根。

さらには、愛車までにもふんが付いている。
近隣住民も“ふん害”に頭を悩まされていた。

近くで大量発生した「ボラ」を追ってきたか

なぜ大量のカワウは、名古屋城に飛んできたのだろうか。

取材班が近くの川に行くと、水面を埋め尽くすほどのカワウがいた。

FNN取材班:
カワウが魚を食べています

カワウが食べている魚は「ボラ」。
名古屋城の近くを流れる川で大量発生していた。

数百羽のカワウは、河口付近から遡上してきたボラを追って、名古屋城まで飛んできたと見られる。

名古屋城では、カワウにより例年、城の一部がふん害に遭うというが、2023年の被害エリアは広く、石垣が全面的に白くなってしまった。

名古屋城管理事務所・佐々木誠係長:
本来は黒っぽい石垣をしているが、ふんの影響で白く色が付いている。できるだけきれいな方が良い。自然の状況で元に戻るのを願い、見守っている状況

城の石垣は貴重な文化財のため、簡単に洗うことができず、今は雨で洗い流されるのを待つしかないという。

(「イット!」2月2日放送より)