東京都で新たに34人が新型コロナウイルスに感染

佐々木恭子アナウンサー:
東京都の新たな感染者数34人となっています。これは19日ぶりに30人を超えた数字になっています。スタジオには感染症のスペシャリスト昭和大学医学部二木客員教授、ゲストコメンテーターはパックンです。風間キャスターは別スタジオからの参加となります。まず19日ぶりに30人を超えました。これは5月14日以来のことになります。6月2日の34人という数字、どうご覧になりますか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
やはり14日から全国的に緊急事態宣言が順次解除されてきて、そして東京は25日でしたけれどもそれからちょうど8日目。少しずつ皆さん方はそういう風な流れの中で少し外出をされたり、それからお店の方も開くようなことがあって、人出が増えてきたということが表れているのではないかなというふうに思います。

佐々木恭子アナウンサー:
第2波の始まりと捉えていいのでしょうか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
まだこのレベルで第2波とはいえないとは思うのですけれども、やはりここで対応を誤ると第2波の引き金になりかねないような事態と考えておいた方がいいかもしれません。

佐々木恭子アナウンサー:
そして6月1日から段階としてはステップ2に入って人の往来、接触も増えています。すると今後この数字はまだ増えると思っていた方がいいんですか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
皆さんこの数字を見て少し気持ちを引き締めて頂きましてもそういう効果が出るのは、10日、14日先ですので今しばらくはこの数字が増える可能性がある。ただこの内訳がどういうふうなものかというのを見てみる必要はあるかと思います。

「東京アラート」発令条件を解説

佐々木恭子アナウンサー:
新型コロナウイルスの感染者の増加を受けて東京都は、東京アラートを出すのかどうか検討するということなのですが、東京都では休業要請の緩和、またはそして自粛の再要請を判断する際に7つの指標を用います。感染拡大の兆候を把握した場合には東京アラートを発動することになっているのです。まずは感染経路の不明率が50パーセント未満というのが一つの目安なんですが、6月1日の段階でもすでに上回っています。そしてこの陽性者の増加比というのも基準1に対して大幅に超えて、この最新の34人というのを当てはめますと、2.15となるのです。自粛の再要請の目安ということで考えてみてもこの3つの基準のうち2つは上回ってしまうことになるんですね。これで再要請されるのかどうかということが非常に気になるところです。

佐々木恭子アナウンサー:
東京都の小池百合子知事が新たに34人の感染者について都議会で言及しています。

小池百合子東京都知事:
6月2日の陽性者数は34人にのぼりまして、他のモニタリング指標も厳しくなっております。アラートはこの数値を受けまして、東京アラートを発することも含めまして、専門家の意見も踏まえて早急に検討してまいります。このアラートは都民の皆様に東京の感染症拡大の状況を分かりやすくお伝えするものでございます。現在のステップをただちに変更するものではありませんが、より一層外出、特に夜の街へのお出かけを控えていただくことなどを、お願いしていくものでございます。

6月1日からロードマップの「ステップ2」に移行

佐々木恭子アナウンサー:
6月1日からこのステップ2に移行しまして商業施設や塾などが緩和されている。これまでも基準を上回っている中で経済を再開させていることには疑問視の声もありましたが、東京都の判断はこれまでどうご覧になっていますか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
やはり経済のことを考えるとおそらく実態として、いくつかのお店はなかなかこの休業要請には応えられないということで動き出しているところがありますよね。これは実はステップ3に含まれる一部の事業もそうですよね。ですからこれ以上実態といわゆる乖離のあるようなステップを推し進めていくことは、ある意味で形骸化してしまって意味がありませんので、そういう意味ではステップ2に進まれたことは私はこのタイミングで妥当だろう。しかし、ステップ3には進みにくくなりました。

パトリック・ハーラン氏:
政府も迷っていると思いますけど、国民も迷っています。都民も迷ってます。そのメッセージでもブレーキとアクセルとのメッセージは両方同時に発せられていますから。6月1日はステップ2へと要請緩和という嬉しいニュースが伝わってきたんですけど、6月2日に新型コロナウイルスの感染者が34人。自粛一層頑張ってください。夜の街へのお出かけは我慢してください。まったく相反するようなメッセージが発せられますから、政府がこの辺はもう少しはっきりして、どこまでの行動を一人一人に要求しているのか伝えていただきたいです。

佐々木恭子アナウンサー:
これまでにも基準が上回っているものの、アラートというのは正式には出されていませんでした。するとちょっと気の緩みを助長されていた面もあるような気がするんですよね。風間さんはこのあたりどうお考えですか。

風間晋解説委員:
全体の流れの中でこの流れに押されちゃった部分というのはあると思うのですけれども、二木先生にひとつ伺いたいことがあるのですが、大阪に関しては今のところ波乱は伝えられていないわけですよ。大阪と東京の違いは一体何があるのですか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
これはよく私も少しこのへんどうしてかなと思うことがあるのですけれども、おそらくやはり1つは人口のこととそれから人の行き来だと思うのです。東京もやはり周辺の神奈川ですとか埼玉ですとかその辺の人の行き来というところがなかなか、最終的にもう1つ押さえ込めるというところまで行かなかった要因になっているのではないか。すなわち人の動きですよね。それに関して大阪の方もある程度動きはあるんですけれども、東京あるいは首都圏に比べると、少ないだろうというふうに思いますが、それ以外の要素が何かあるかなと思うと、少し私にとってもわからない部分はあります。

佐々木恭子アナウンサー:
全国的にも段階的に緊急事態宣言、自粛要請は解除されてきました。それに伴って人の動きも、そしてもちろん接触も増えてきていますよね。二木先生の解説ですと今後まだ増えていく可能性がある経済も動かしながらアラートを上げるといった中で、5月14日そして21日、25日と段階を追って、この自粛解除、緊急事態宣言の解除が行なわれてきたわけですね。その結果が少しずつまた増えているという話で、これからも増えるとなった場合に、どんなことに気をつけながらwithコロナの生活をしていけばいいんでしょうか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
これは先ほどもお話ししたように今日から気をつけてもおそらくしばらくは影響が残っていきます。ですから私たちとしては今まで言われているように、それぞれ一人一人がやはりそういう接触機会ですとか、新たな日常をしっかりもう一度思い返して、そういうふうなことに一人一人がいろいろな場面で、気をつけるということを徹底していくしかないのではないでしょうか。

佐々木恭子アナウンサー:
それとやはり検査体制を充実させて早めにこの波をとらえてチェックしていくということも必要になってきますか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
北九州がそういうふうな形になっています。そこは積極的にどんどんどんどん症状のないような無症候の感染者を見つけるために、濃厚接触者を全部検査しています。ですから今後東京もこれを抑え込むためには、そういうふうな検査体制の拡充といいましょうか。より幅広い対象に向けて実施することによって、早め早めの対策をとるということは心がけていかなければと。

佐々木恭子アナウンサー:
濃厚接触者に関しましても、例えば首都圏は通勤時間1時間という方もにいらっしゃる。電車で隣り合わせている可能性もある。お互いに、うつしているかも、うつされているかもわからない。無症状の方も増えてしまうとなれば、何か自分が接触通知をしているかどうかを、知らせてほしいという気持ちはありませんか。

パトリック・ハーラン氏:
安倍首相が緊急事態宣言解除の発表をした時にも、人の移動履歴が記録されるようなアプリを作ってみんなに通知するような制度を強化すると言っていましたけど、これはおそらくみんな自発的に参加したいです。万が一自分が接触している場合は自分の家族や同僚に、さらに感染を広げる前に知らせてもらって簡単な検査でも受ける。唾液検査も許容されることになったんですけどそれが簡単に受けられるようになったら、感染が広がる前に経済活動を再開しながら封じ込めることができる。

佐々木恭子アナウンサー:
そういう医療と技術の後押しがあってなんとか私たちの生活の新しいスタイルで、維持できればなと本当に思います。

(「Live News it!」6月2日放送)