WHOが日本の感染症への対応を評価

5月25日に緊急事態宣言の解除を宣言した安倍首相。

安倍首相:
日本の感染症への対応は、世界において卓越した模範である。まさに日本モデルの力を示したと思います。

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さっそく世界各国でも伝えられた。アメリカでは、改めて日本の対策に対する分析もされている。ワシントンポスト紙は「日本のアプローチは独特で、政府の命令や制裁よりも要請・合意・社会的圧力によって封じ込めた」と論評している。

その上で「日本社会は、大声をあげたり過剰な感情表現や身体接触をしない傾向があり、今後さらにそうした習慣が加速するかもしれないが、それはより安全になるということだ」と解説している。一方で当初の政府の不手際や検査数の少なさを指摘するのも忘れていない。

WHO世界保健機関のテドロス事務局長も死者数を最小限に抑え、新型コロナウイルスの感染拡大防止に成功したと評価している。

WHOテドロス事務局長:
日本は成功したが、引き続き感染の特定や追跡、治療や隔離を続けていくだろう。

同時に外出制限の緩和に踏み切る各国に対して、根本的な問題が解決したわけではない、として対策の継続と第二波への警戒を呼びかけた。

各国で進む規制緩和の動き

各国では新しい生活様式を取り入れながら、人々の活動が急速に戻ってきている。規制緩和が進むイタリアのローマでは、スポーツ施設がオープンしていた。

スポーツ施設のオーナーは…

施設のマネージャー:
今日がロックダウン明けの初日。更衣室・ジムなどがオープンされ、みんな普通の状態に戻れる。

プールではインストラクターの動きに合わせ参加者がエクササイズに励んでいるが、上から見ると間隔を空けている。

さらに、23万人以上が感染し現在も12万人以上が入院しているスペインでも、規制緩和が進んでいた。

市民:
ついにテラスで1日を楽しめる。ずっと待ち望んでいた。人が少なくここにいるのは、近所のひとばかりで信じられない。

スペインのサンチェス首相は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響で停止していた、外国人観光客の受け入れを7月に再開する見通しを示している。

そんな中、世界では人々の動きが一気に加速している。アメリカ中西部ミズーリ州で行われたパーティーの様子。参加者は密集してプールに浸かっている「密」の状態。しかし、それを気にする様子もない。アメリカではトランプ大統領も二日にわたりゴルフを楽しむなど、ビフォーコロナに戻ったかのような状態。しかしWHOが警告するとおり、まだ治療薬もワクチンも存在していない現実は変わらない。

(「Live News it!」5月26日放送)