飲食店で営業時間延長へ

5月26日に全面解除となる緊急事態宣言。解除される東京では休業要請の緩和が段階的ということで戸惑いも広がっている。

宣言解除を待ちわびた店の1つが東京板橋区にある居酒屋「花門」。入り口で営業時間の延長を伝える紙が貼られていた。

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東京都は居酒屋などの飲食店に対し現在午後8時で閉店することを求めているが、飲食店は解除によって都が示した要請緩和のステップ1で今より2時間遅い午後10時までに、ステップ3で翌日の午前0時までに緩和される。

居酒屋「花門」コルドバッチェマンスール社長:
本当に助かります。
1時間でも2時間でもかなり助かります。

「花門」では飛沫防止に透明のカーテンを設置し、さらに接触感染のリスクを抑えるため、座席ごとに置いていたメニューを壁に貼った。感染対策を徹底し本格的な営業再開に備えていた。

ボーリング場は再開に向け着々

ステップ1でボーリング場も5月26日から休業要請が解除される。

東京福生市にあるボウリング場は当初6月1日の再開を予定していたが、宣言が前倒して解除されたため明日の再開に向け急ピッチで準備を進めている。

新東京ダイヤモンドボウル 吉野正博部長:
今日だけで(問い合わせが)7、8人来てます。
1カ月半投げてないのでもう投げたくてウズウズしている感じで。

遊び方見直すゲームセンター

しかし宣言解除を喜べる人ばかりではない。
未だ長いトンネルの先が見えない業種からは苦しい経営状態を嘆く声も聞かれた。

4月上旬から休業を続ける東京都内のゲームセンターは6月1日の営業再開を予定していたが、
ゲームセンターの休業要請が緩和されるのはステップ3。6月1日の営業再開は微妙な状況になっている。

二つのゲームセンターを経営する店主には家賃などひと月300万円ほどの負担が重くのしかかる。

ゲームニュートン 松田泰明社長:
6月1日に関しては絶望的かなと思っています。
超きついですね。単純に超きついですね。経営的な面でいえばもう踏ん張るしかないかなと。

都の要請が緩和されればすぐにでも営業できるようにと、いろんな三密対策を講じている。

座席を1つ飛ばしに電源を切ることでプレイできる人数を限り、人との間隔を空ける対策を取るうえ、横並びとなるチーム対戦型のゲームにはプレーヤーの間に仕切りを設置。さらに不特定多数が触るゲーム機はプレイヤーが交代するごとに消毒することにしているという。

しかし営業自粛は約50日。再開できたとしても不安は残る。

ゲームニュートン 松田泰明社長:
ゲームセンターはだいぶ減っちゃうと思います。
職業も年齢も違う人たちと同じゲームで夢中になれるって素晴らしいことだと僕は思ってるんで、それは残したい文化だなと。

再開に備え予防策講じるクラブ

一方、制限の解除後も営業再開の見通しが立たないのがナイトクラブ。

3月下旬から休業している東京六本木にあるクラブでは、客を入れず音楽をかける、家にいながら楽しめる”オンラインDJ”を行っていた。

しかしクラブは感染リスクが高いとされ、都の休業要請緩和の対象にもなっていない。

V2 TOKYO 石山裕之店長:
以前のような形ですぐにオープンできるとも私ども思っていません。
完全にコロナがなくなった時に対してどういう営業をしていくかということなので、非常にまだ厳しい状態です。

再開時期が見通せない中、このクラブではシャンデリアやDJブースといった設備のすべてに抗菌塗装を噴霧する作業を始めた。
さらに客やDJにマスクの着用を義務付け、ダンスフロアが三密にならないように人との距離を1メートルほど空けて踊る対策を立てた。

V2 TOKYO 石山裕之店長:
営業再開もしたいんですけども、まずは自分の店でまだまだできることはありますので、まずは予防の関して完了してからオープン日をいつにするかを決めようかなと思っております。

ジム・カラオケ6月解除か

また西村経済再生担当大臣は国会で、これまでにクラスターが発生したスポーツジムやカラオケについて、「5月中にガイドラインができれば6月から休業要請を解除していくことが考えられる」と述べた。

またライブハウスについては業界団体と専門家が検討し、「一定の感染防止策が確保されれば6月半ば以降から休業要請などを解除することが考えられる」との認識を示した。

新しい日常へ模索が続く中、宣言の全面解除で私たちの暮らしはどう変わるのだろうか。

「Live News it!」5月25日放送