4段階で「新型コロナを乗り越える」ロードマップ
22日、休業要請などを季節ごとに段階的に緩和していくロードマップの詳細を公表した小池都知事。
緊急事態宣言の解除を見据えた動きが加速している。

小池都知事:
一日でも早く平穏な日々を取り戻したい、その道筋を示していくということで、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ、こちらを策定いたしました。

ロードマップは、現在位置する「ステップ0」から「ステップ3」までの4段階設定。
ステップ1では
・球場(無観客はOK)
・学校
・博物館
などの施設が緩和され、おおむね2週間後に移行するステップ2では
・生活必需品以外の店舗
・学習塾
・劇場
さらにステップ3では
・パチンコ店
・遊園地
・漫画喫茶
などが営業可能になる。

また、現在夜8時までに閉店することが求められている飲食店では、
ステップ1~2→朝5時から夜10時(酒類の提供は夜10時まで)
ステップ3→朝5時から深夜0時(酒類の提供は深夜0時まで)
と、段階的に営業時間を延長。
一方、接待を伴う飲食店やカラオケ店、ジムなどは緩和される対象にはならない。
昭和大学医学部・二木芳人客員教授:
新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップというタイトルがつきまして、段階的にリスクの少ないところから開けていくというのはいいと思いますけれど、“自粛疲れ”をしている都民の方が一気に街に出て、感染が再拡大するというリスクは若干伴いますので、そのへんをうまくコントロールしていかなくてはいけないと思いますね。
フジテレビ・風間晋解説委員:
「おおむね2週間」というところが気になりますね。緩和ムードの中じゃないですか。それを2週間待つとか、心理的にきついでしょう。「もう待てない!」というのが事業者の心理であり、お客の心理なんじゃないかなと思うんですけど。
昭和大学医学部・二木芳人客員教授:
特に事業者の方ですよね。すでに経営もかなり厳しいという事業者の方もいらっしゃいますので。小池さんは「2週間くらいで感染の動きが見えるから」ということなんでしょうけれど、ただ、必ずしも2週間にこだわらないという話もありましたよね。その辺はなんとか早め早めにステップアップができるようにみんなが努力するということも大事かなと思いますね。
再開に向け…ジムで続く感染対策
東京国分寺市にある「国分寺カワダボクシングジム」では、再開に向けた準備が始まっている。
女性や子どもの会員も多いというこのジムでは、再開にあたり全員にマスクの着用を義務付け、さらに練習内容も見直したという。

飛沫感染を防ぐため、実戦形式の練習であるスパーリングを禁止。
さらに、互いに向き合うことも避けるため、ミット打ちも禁止となるという。
国分寺カワダボクシングジム・河田義政会長:
「いつジム再開するの?」という電話がは1日2、3件はあります。コロナで家にいてストレスがたまった人がこのジムに来て、少しでもストレスの発散になればいいと思っているので。
戻りつつある日常 一方で不安も…
一方、21日に制限が解除された京都・大阪・兵庫の近畿3府県。
御殿の拝観が22日から再開された京都の世界遺産・仁和寺では、訪れた人にマスクの着用を呼びかけ、拝観時間の短縮や人との距離を2メートル以上空けるなどの対策をとっている。

大阪の地下鉄・大阪メトロではラッシュ時の乗車率が例年の3分の2程度にまで戻っている。
街の人からは「やっと日常の生活が戻ってくると思い、ホッとしている」などの声が聞かれた中、兵庫県のオフィス街では、不安の声も挙がっている。
男性:
まだ不安が多いですね。人の流れが増えるんで心配です。

14日に制限が解除された山梨県では、北杜市にある「ハイジの村」が22日から営業を再開。
子供たちに人気の遊具はいまだ使用禁止となっているなど、制限は解除されても感染予防は続いている。
ハイジの村・遠山正昭支配人:
本来ならば日本全国のお客様に来ていただきたいのですが、もう少し、県内のお客様からご覧になっていただきたいと思っています。
小中学校で再開に向けた動き
現在、緊急事態宣言が継続しているのは、東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道の1都1道3県。
この5つの都道県について政府は、5月25日にすべて解除する方向で検討に入っている。

この動きを受け、都内の小中学校では6月1日からの順次再開に向けて動き出している。
登校頻度や在校時間、生徒数割合などを段階的に増やし、一斉登校に向けて進めていくという。
港区の区立小学校は、6月1日から分散登校を開始。7月1日には通常登校に変更。
また、区立中学校では6月1日の入学式ののち、2日から分散登校を開始。7月1日から通常登校に変更するという。
給食は小中学校ともに6月8日から開始。
夏休みは授業時間の確保のため、8月1日~24日までの約2週間に短縮される見込みだという。
また、小金井市では5月25日から週2日ほど、1日あたり授業1コマ分を学校で過ごす「準備登校日」とし、6月1日からは分散登校を開始。15日からは通常通りの授業を再開する方針としている。
(「Live News it!」5月22日放送分より)