新聞記者らと6時間半…

5月21日午後5時前、都内の自宅を出た渦中の人。東京高検の黒川弘務検事長は、無数のフラッシュを浴びながら自宅を後にした。

その直後、森法相は首相官邸で報道陣の取材に応じた。

森 雅子法相:
黒川東京高検検事長について法務省の方で調査をいたしましたので、その結果を総理に報告をいたしました。その結果、黒川検事長は東京高等検察庁の検事長という立場にありながら、金銭を賭けてマージャンを行っていたことが分かりました。この行為は誠に不適切と言う他なく、極めて遺憾です。これらの事実関係が認められたことから、黒川検事長に対し監督上の処分として訓告としました。

発端は、21日発売の週刊文春が報じた黒川検事長の信じがたい行為。

東京高等検察庁のトップの立場にありながら、緊急事態宣言でステイホームが呼びかけられていた5月1日、産経新聞記者の自宅で朝日新聞の元記者らなどと6時間半に渡り、賭けマージャンに興じていたというのだ。

賭けマージャンは賭博罪にあたる可能性も

この報道に対し、森法相は21日午前、厳しく処分する考えを示していた。

森雅子法相:
もし報道されているような事実があれば、大変由々しきことでございますので厳正に処分したいと思っています。賭けマージャンということであれば、賭博罪に当たる恐れもあります。

週刊文春は、記事の中で「記者らと近い距離で卓を囲むマージャンは“3密”そのもの」であり、「賭けマージャンは賭博罪にあたる」と指摘している。

その場に元記者がいた朝日新聞は、事実関係を認めた上で「極めて不適切な行為でおわびします」とコメント。また、産経新聞は「取材過程で不適切な行為があった場合、社内規定にのっとって適切に対処してまいります」としている。

関係者によると、黒川氏も賭けマージャンの事実を認め、検事長を辞職する意向を固めた。

SNS上では今回の報道を受け、退職金を受け取れない「懲戒免職」を求める声があふれていた。

野党は森法相や安倍首相の任命責任を含め、厳しく追及する構えだ。

立憲民主党 安住淳国対委員長:
森法相や安倍首相の任命責任、特に森法相については大きな政治責任が発生したと思いますので。本来だったら総辞職に値すると私は思います。

Live News it!のスタジオでは…

加藤綾子キャスター:
柳沢さん、検察のナンバーツーが賭けマージャンで辞職、という前代未聞の事態です

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
森法相は「厳正に処分する」とに言っているのですが、実際のところ「訓告処分」と非常に軽いものです。これは、口頭あるいは文書で注意するだけ。これで辞職してしまうと、本人には退職金がまるまる出るんですよ。本来だったら「懲戒免職」という形で厳しく処分すべきではないかという声もあります

加藤綾子キャスター:
今後、もし賭博罪などの罪に?

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
立件しようと思えば賭博罪、あるいは便宜供与を受けていますよね、新聞社のハイヤーを利用している。その時に情報のやりとりがあって、そのような便宜供与を受けているのであれば、これは贈収賄ということにもなりかねない。ですから、捜査当局がこれに基づいて本当に立件するのかしないのか、国民はしっかりと見ていかなければならない部分だと思います。

その後午後6時すぎ、安倍首相は黒川検事長について森法相から報告を受けたとして、次のようにコメントした。

安倍晋三首相:
私としては、この法務省としての対応を了承したところであります。人事について、正義がなされたわけでありますが、最終的には内閣として決定いたしますので、総理大臣として当然、責任があると考えております。ご批判は真摯に受け止めたいと思っています。

政府は、22日の閣議で黒川検事長の辞職を了承する方針だ。

(「Live News it!」5月21日放送分より)