2歳の娘の足首をつかんで逆さづりにし、けがをさせた疑いで、24歳の父親が逮捕された。この家族に、一体何が起きていたのか。

足首をつかんで振り回しテーブルに… 2歳児が全治1カ月の重傷

平井凜太郎容疑者(24)は2021年12月、大阪府枚方市で、2歳の次女の足首をつかんで振り回し、テーブルにぶつけてけがをさせた疑いで逮捕された。

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調べに対し平井容疑者は「夕飯を食べなかったのでこらしめようと思った」と話しているという。
次女は口にけがをするなど、全治1カ月の重傷を負った。

近所の人:
(友達が)夜11~12時に来た時に、子供の泣いてる声が聞こえたって。結構激しめやったんかな

自身の長女と次女、そして交際相手の女性と4人で暮らしていた平井容疑者。枚方市や児童相談所などへの取材で、次女への虐待をうかがわせる情報が相次いでいたことが分かった。

2021年には夜に姉妹が徘徊、目の近くにあざ…「ネグレクト」認定

2021年6月の夜10時ごろ、姉妹が徘徊しているとの通報を受け、警察官が自宅近くの路上で2人を保護。その後2021年9月には、姉妹が通う保育園から枚方市に連絡があった。

保育園の職員:
1週間ぶりくらいに登園した下の子(次女)の左目のあたりに、黄色いあざがある

保育園の聞き取りに対し、平井容疑者は「ベッドから落ちた」と答えたという。

2021年11月には、枚方市や児童相談所はネグレクトと認定。姉妹を保護者に監護させることが適当ではないとする「要保護児童」と判断した。

歯にゆがみ、エアガンで撃ち…日常的に虐待か

その1カ月後の12月、保育園は、次女の前歯にゆがみがあるのを発見。これに対し父親の平井容疑者は「こけたんだ」と述べた一方、姉は「妹がご飯を食べなかった。お父さんが怒ってバーンとした」と答え、平井容疑者の主張との食い違いが見られたという。

連絡を受けた市が保育園で妹の歯のゆがみを確認し、その翌日に家庭訪問を行ったところ、平井容疑者は「玄関の扉で打った」と説明したという。

これらの事件は、交際相手の女性が2022年8月、警察に「彼氏が子供をエアガンで撃った」と通報したことから発覚。平井容疑者は次女に対し、エアガンを腹部に数発撃ってけがをさせた罪で、既に逮捕・起訴されている。

また、女性は「竹刀でたたいたりもしていた」と話していて、警察は平井容疑者が日常的に虐待していたとみて、余罪などを捜査している。

周囲が感じていた“異変” なぜ虐待は止められなかったのか

つまりこの親子に関わる人たちは、次女を逆さづりにしてテーブルにぶつける事故が起きる以前から、異変を察知していた。現時点でわかっていることをまとめると、以下のようになる。

【2021年11月】
・児童相談所などがネグレクトを認定、次女を5段階ある虐待リスクの上から2番目「重度」と判断

【2021年12月】
・保育園が枚方市にけが(前歯にゆがみ)を報告
・父親は「こけた」「扉で打った」と発言、姉は「妹がご飯を食べなかった、お父さんが怒ってバーンとした」と発言
・枚方市は姉の発言を児童相談所と共有も、「危害が及ぶ恐れがある」として父親には伝えず
・児童相談所は「事故の可能性も高い」と判断して、一時保護には動かず

【2022年8月】
・同居していた父親の交際相手が「彼氏が子供をエアガンで撃った」と通報
・次女の腹部にエアガン数発を撃ってけがをさせた罪で父親を逮捕・起訴
・児童相談所は姉妹を一時保護

【2022年9月】
・2021年12月に次女にけがをさせた疑いで、父親を再逮捕

行政側に落ち度があったと断定できる状況ではなかったが、2021年12月の時点で姉の証言がありながら、一時保護などの動きをすることができていなかった。

児童相談所の関与の仕方について、何か問題はなかったのか、引き続き検証が求められる。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年9月13日放送)