気温上昇でマスク着用が苦しい…

5月12日も各地で気温が上がった。三重県伊賀市で最高気温30.7度を観測し、長野市でも29度を超えるなど全国351地点で、最高気温25度以上の夏日となった。

この記事の画像(11枚)

本格的な夏に向け、2020年は新たな悩みの種が…

女性A:
マスクが苦しい。酸素吸えない。

女性B:
マスクをしているから余計に顔に汗をかくような感じで息苦しいですね。今の時期からこんなに暑いと、夏どうなるのかなってちょっと心配です

マスク生活に及ぶ暑さの影響。そこで取材班はマスクによりどのくらい熱がこもるのか、サーモカメラを使って実験した。すると息を吐くたびに口元が赤く変化し、マスクの下で熱のこもっているのがわかる。

子どもは特に熱中症に注意が必要

こうした影響で熱中症になるリスクが一段と高まると、日本医師会の健康スポーツ医でもある杉岡医師は指摘する。

すぎおかクリニック理事長 杉岡充爾先生:
息をたくさん吐くことによって、実は熱を放散して体温を下げるってことをやってるんですね。マスクをしていると、息から熱を外に出すことができなくなるんですよね。息を吐いたときにあったかい息をそのまま吸うわけですから、もう全然熱が下がらなくなりますよね。体温上昇っていうのが起きてくる。

特に注意が必要なのが子どもたちだという。

すぎおかクリニック理事長杉岡充爾先生:
子どもは外に出れないから、出たらうれしくて遊びまわりますよね。子どもは夢中になってしまう。余計に脱水の自覚を感じづらくなると思うので。

悩みを解消してくれる新商品が誕生

新型コロナウイルスの感染予防の一方で、熱中症のリスクが潜む夏のマスク。その代用品としてスポーツの最中、首を冷やすために開発された「マルチクールネックゲイター」(税別2400円)という商品が注目されている。テニスプレイヤーのセリーナ・ウィリアムズ選手をはじめ、世界のトップアスリートが愛用している。

「マルチクールネックゲイター」の使い方は一度濡らして絞った後引っ張ると、布の表面温度が20度くらいになる。

マスクの代用として「マルチクールネックゲイター」を使ってみると…

安宅晃樹アナウンサー:
ずいぶんとひんやりしますね。マスクと違って中の空気も大きいので、息苦しさもほとんどありません。マスク以上にフィットしている感じがします。

輸入元によると今シーズン用に1万枚を用意したところ、わずか3日で完売。次の入荷は、6月上旬だという。

「マルチクールネックゲイター」について広報担当者は…

ミッションジャパン広報担当 安達朋子さん:
飛沫とか感染のリスクの軽減にもなりますし、アウトドア・インサイドは関係なく気持ちよく過ごせるかと思います。

5月13日は太平洋側を中心に暑くなり東京都心では、2020年一番の暑さとなる見込み。水分をこまめにとるなど、新型コロナウイルスの感染防止対策とともに、熱中症への備えが必要だ。

加藤綾子キャスター:
濡らして使えるのはよかったですね。

東工大リベラルアーツ研究教育院長 上田紀行氏:
2020年の夏は厳しいものになりますよね。電車も窓を開けて冷房を入れないわけでしょ。緊急事態宣言を解除してたら、また人数が増えて暑いときに冷房なしでもマスク。

加藤綾子キャスター:
新型コロナウイルスの感染防止の対策しながら、マスクを着用して、暑さとの戦いになるわけです。

東工大リベラルアーツ研究教育院長 上田紀行氏:
都会に住んではいけないという神様からの啓示かもしれない。これ本当に文明的に考えると、都会にこれだけ密集して住んでいるってこと自体が、本当に一番かっこいいことだと思ってたけど、そうなんだろうか。

加藤綾子キャスター:
新型コロナウイルスの影響で生活様式や価値観とかも変わってくるかもしれません。大人はもちろんですが、小さな子どもの対策もしっかり考えないといけないと思います。

(「Live News it!」5月12日放送)