役所に相談殺到…サーバー繋がらず苛立つ姿も

連休明けの7日、大混雑していたのは、各地の役所。

埼玉・越谷市役所や東京・品川区役所、大阪市・北区役所などがまさに“密”な環境となった中、2時間待ちや4時間待ちが続出し、中には11時間以上待った人も現れた。

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各地の役所で混乱が起きた理由は、10万円の国の給付金を申請するために必要なマイナンバーカードの相談などが殺到したことだ。

都内の区役所を訪れた人:
(到着したのは)8時40分くらいで、最終的に呼ばれたのがだいたい19時半くらいです。ほぼ11時間以上待ってましたね。

職員の方が言うには「国のサーバーが重くてつながらない」と。外で待つことにして、19時頃に「国のサーバーが午後8時までしか動かないため、今日は何番までしかできません」というの一斉にアナウンスがあり、どよめいたような形です。


また、所沢市役所で約2時間待っていたという男性は、こんなシーンを相次いで目にしたという。

所沢市役所で待っていた人:
市役所の方々は非常に丁寧に対応していたんですけど、「こっちは具合悪い中来たのに」とか「タクシーで来たのに」とか各々の言い分を主張する人がすごく多くて…電話で話をしている人もいました。「(人が)あふれていて、対応が悪いんじゃないのか」とか「役所が仕事遅いからこうなんじゃないのか」とか。待ち時間に苛立つとかではなく、来ている人に苛立ったというのが私の心境です。

「従業員守りたい」生活不安で苦悩の声…

そんな中、役所を訪れる人たちから聞かれたのは「生活が脅かされている」という悲痛な訴えだ。

都内で生花店を営む人:
補助金を取りに来ました。証明書を取りに来ました。5月は(売り上げが)80%減です。これから生活していけるかどうかはやっぱり心配です。同業4社はもう店閉じるって多分決まって動いていると思います。生産農家さんもかなり困っていると思いますけれど、それを引き受ける市場に人も来ないし、大変な話だと思う。(経営者の)本当の苦しみは(国は)分かっていないと思っています。

このような状況を反映してハローワークにも多くの人が詰めかけている。
7日、ハローワーク池袋では、助成金の相談窓口に普段の5倍にあたる約80人が訪れたという。

美容サロンを経営する女性は、月に130万円ほどあった売り上げが約9分の1の15万円にまで激減し、生活がままならなくなったと話す。

美容サロン経営者:
もう9割減ぐらいでお客さんが来てないので、アルバイトに対しての助成金を申請に来ました。厳しい、非常に厳しいです。美容師免許が要る仕事なので、また新たに雇うとなると倍以上にお金かかっちゃうので。(行政には)早くしてほしいです、本当に。手元に何もなくて、申請申請ばっかりで、もうそこで精神的にやられちゃいます。

飲食店経営者:
雇用調整助成金ですね。悲惨ですよ、悲惨です。月では(売り上げが)500~600万円くらいあったけど、(今は)80万円くらい。従業員の最低限の生活は守ってあげたいと思います。


連休明け初日に多くの人から聞かれた、新型コロナウイルスに苦悩する声。
厚生労働省は電話に加え「SNS心の相談窓口」も開設し、チャット形式での相談も受け付けている。

(「Live News it!」5月8日放送分より)