フェンシング三宅諒選手がUber Eats配達員に

自転車でさっそうと現れた体格の良い男性。フェンシング・フルーレの三宅諒選手(29)だ。

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背負っていたのはフェンシング道具ではなく、なんとUber Eatsのカバンだった。

フェンシング(フルーレ)三宅諒選手(29):
4000円出して購入しました。

ロンドン五輪団体で日本に史上初の銀メダルをもたらした三宅選手。
東京五輪の代表候補だ。しかし、大会の延期が決定する中、3社あったスポンサー契約が満了。
契約更新も可能だったが、三宅選手はあえて保留という選択をした。

三宅諒選手(29):
練習場も封鎖されていて試合もいつあるか分からない。今まで通り応援してもらうことはおこがましいなと思ってしまいました。

遠征費を工面するために始めたのがUber Eatsだった

自ら選んだ収入0の生活。しかし、現実は重くのしかかる。
これは2月に行われたイタリア遠征の請求書。自己負担額は67万円にものぼっていた。

そこで遠征費を工面するために始めたのがUber Eatsだった。

三宅諒選手(29):
まず自分の力で遠征に行けるだけの蓄えをつけてから臨んでみる。それに応援して下さる方に改めて支援してもらうというところがスタート。
 

仕事はこの日が2回目だ。携帯のアプリを起動させ、待つこと15分…
最初の依頼はたこ焼き店から…

配達先は2キロ離れたマンションだ。そして配達先に到着。ところが…

三宅諒選手(29):
あれ、何号室か分からないな…誰か教えて。
まだ、この仕事に慣れていない三宅選手。何とか部屋番号を割り出し、配達できた。

そして、次の依頼は?
三宅諒選手(29):
なんと、また銀だこです。

また同じ店。さらにその次も銀だこ。
三宅諒選手(29):
今日は銀だこしか来ない(笑)

しかし、順調だったのもここまで。その後はなかなか依頼が入らない。
その前を別のUber Eatsの自転車が。

待つこと40分。ようやく次の依頼が。

三宅諒選手(29):
さあ来ました。赤坂2丁目です。

配達先まで3キロ以上。途中、いくつも坂があるが、そこはアスリート。急勾配の坂道をノンストップでこいでいき、わずか15分ほどで到着した。

午後7時、選手同士の会議があるため、今日はここで終了。

三宅諒選手(29):
トータルで2175円でした。難しい。

そんな三宅選手が今一番したいこととは?

三宅諒選手(29):
フェンシングの練習ですね。チームでミーティングなり、ばか話なり何でもいいので本当にしたいなと思います…

来年の東京五輪へ、三宅選手は今日も走り続けるー

(Live News it!5月6日放送分より)