私がお伝えしたいのは、「夏のボーナスの使い道」です。

日本生命のアンケートによると、貯蓄や資産形成以外の使い道は、新型コロナの感染拡大以降3年連続で「生活費への補てん」が1位でした。

一方、コロナ流行前は1位だったものの去年4位に落ちていた「国内旅行」が2位に浮上しました。

制限のない夏休みを前に、かつての日常を取り戻したいという気運の高まりがこの結果に。

ポイントはこちら!「再び感染が急拡大、今年の夏休みはどうなる!?」注目です。

【注目ポイント・記者解説】

日本生命が夏のボーナスについて聞いたアンケート結果によりますと、平均支給額は、およそ58万円で去年に比べて1.6万円増えたものの、コロナ前(2019年約61万円)の水準には戻っていません。

そして、貯蓄や資産形成以外の使い道は、感染拡大以降3年連続で「生活費への補填」が1位と厳しい状況が続いています。

ニッセイ基礎研究所は、「諸外国と比べて、日本はコロナ禍直後のGDPの落ち込みは比較的抑えられたが、その後の回復が遅れてしまっていて、この結果はその表れかもしれない」と分析しています。

その一方で、2019年の1位から2年間順位を落としていた「国内旅行」が2位に浮上し、その割合も去年の8%から16%と大幅に増えるなど明るい兆しも見られました。

ただ、この調査が行われたのは、先月1日~16日と感染者が比較的抑えられていた時期で、ここ数日、感染者は再び急増しています。

これを受けて、早ければ今月前半から実施するとしていた政府の「全国旅行支援」についても開始時期の判断が先送りされるなど、急激な感染者の増加は、ボーナスの実際の使い道にも影響を与えそうです。

(フジテレビ経済部 茅野朝子)

茅野 朝子
茅野 朝子

フジテレビ経済部 兜・日銀キャップ
信託銀行から転職後、経済部で民間企業、経産省、日銀などを担当。2021年に9年ぶりに経済部に復帰。