第6波の感染拡大で厳しい状況が続く中、各地のスキー場は昨シーズンの痛手を挽回しようと知恵を絞っている。キーワードは「子ども」と「滑り以外」だ。

子どもたちにスキーの楽しさを!

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長野市の戸隠スキー場。市内の小学生を対象に思い切った取り組みを始める。

通常1日2500円のリフト券を「無料」にするのだ。2月・3月の土日と春休み期間(3月21日~31日)に限定した取り組みだ。
きっかけを作ったのは…

長野市・荻原健司市長:
学校行事以外はスキーをしないというお子さんも増えている中で、多くの子どもたちにスキーに親しんでいただきたい

ウインタースポーツに理解のある荻原健司市長。家族連れに繰り返し足を運んでもらえるよう、市の補助を受け、2月5日・6日からスタートさせた。

戸隠スキー場・武井智史営業本部長:
身近にゲレンデがありますので、ぜひ何回か通っていただいて、冬の素晴らしさや自然の中で楽しんでいただければ

「人間クレーンゲーム」導入のスキー場も

大町市の鹿島槍スキー場は、子どもたちに楽しんでもらうアトラクションを導入した。
レバーを動かす子どもの視線の先には、大きな手袋をした宙づりの子どもが…

「人間クレーンゲーム」だ。2人1組で楽しむゲームで、くじの入ったカプセルをつかみ取って景品ボックスに入れれば、「成功」となる。(※1回1000円 体重85kgまで)

カプセルを取る…
カプセルを取る…

景品は、栃木県の那須高原にあるグループが運営するリゾート施設のぺア宿泊券や、スキー場内の子ども向け施設の利用券など5種類。

カプセルの中にはくじが…
カプセルの中にはくじが…

カプセルを開封した子どもたち:
4等~

スタッフ:
おめでとうございます。(4等は)リフト券と子ども向けのパークの利用券、どちらかお選びいただけます

レバーを操作した子ども:
ピンポイントに狙うところが難しかったです

宙づりでカプセルを取った子ども:
高く上がったりするのが怖かったけど楽しかったです

こちらの2人は…

宙づりでカプセルを取った子ども:
取れた

レバーを操作した子ども:
5等!

5等はお菓子…。

宙づりでカプセルを取った子ども:
お菓子だからよかった、食べられるから

今シーズンの客足は、コロナ禍前の8割ほどに回復。ただ、スキー離れに加えてインバウンドの需要が見込めない分、新たな取り組みを始める必要があったと言う。

株式会社鹿島槍・西沢勇人社長:
新しいお客さんを開拓していくことはマストかなと思っていて、(子どもたちを)ゆくゆくはスキーやスノーボードに興味を持ってくれるような誘導をしていって、冬のお出掛けといえばスキー場だよねって、なってもらえるように仕掛けていきたい

「滑り以外」の楽しみ…ゲレンデの上を滑空

こちらは野沢温泉村の野沢温泉スキー場。今シーズンは雪に恵まれ、ゲレンデのコンディションは上々だ。

客:
雪、すごくいいですね!

客:
毎日雪降っているので、特に午前中なんかはふかふかで気持ちいい

そんな野沢温泉スキー場も、「滑り以外」の楽しみを用意している。

ゲレンデの上を滑空する「ジップライン」。小学生以上から利用することができる。(ジップ・スカイライド 大人2000円・子ども1200円)

ジップラインからの眺め
ジップラインからの眺め

夏の誘客策として5年前に導入。652メートルを最高時速70キロで一気に滑り降りる。

記者も体験
記者も体験

冬は一味違った景色が楽しめるということで、記者も体験してみた。

記者リポート:
緊張する、高いですね!

スタッフ:
スリー、ツー、ワン…

記者リポート:
速いー!速い、速い、速い、速い!この銀世界が新鮮ですね。気持ち良いですね~

1分ほどでゴール。

記者リポート:
冬の冷たい風を切る疾走感がたまらなかったです。もしかしたらスキーヤーたちより速かったかもしれないです。最高です!

野沢温泉スポーツサービス・西沢幸蔵さん:
普段よりもゲレンデに人がいるので、人の上を滑走できるちょっとした優越感を味わえるかなと。こういう状況下なので、外で遊べる施設も限られてくると思いますので、ぜひ皆さん体験していただきたい

プライベートに近い「スノーモービルツアー」

大町市の爺ガ岳スキー場は、親子でも楽しめるアトラクションを始めている。

記者リポート:
こちらのスキー場では、スノーモービルツアーが楽しめます。自分で運転することができるんです

森の中を走る
森の中を走る

2020年のシーズンから始めた、森をスノーモービルで走るツアー。参加者は15分ほど操作方法を教わり、早速、ゲレンデ脇の森へ繰り出す。

記者も体験
記者も体験

記者リポート:
おー、登る登る!一気に進むと爽快です!

運転はハンドル操作とアクセル、ブレーキだけなので簡単。起伏がある森の中を木の間を縫いながら進む。

スキースクールの中止などで、2021年からのシーズンもスキー場全体の利用客は減少しているが、こちらのスノーモービルツアーは既に昨シーズンの2倍だ。

爺ガ岳スキー場・尾崎誠一さん:
この後、2月の予約もキャンセルがきていないので、それを考えると去年の3倍以上伸びてきている。室内で遊ぶというよりも、外で少しでもプライベートに近いツアーをやっているところにお客さんが集まっていると思います

休憩時間に記念撮影…

利用客:
イエーイ!

ツアーは1日3回、シーズン中は毎日実施。スキーでは味わえない爽快感と豊かな自然を満喫できる。(シングル1人:1万円 タンデム2人:1万2000円)

利用客:
ビュー(景色)がきれいだった、楽しかった

利用客:
林の中を自分で運転して気持ちいいし、最高です

密が避けられるスキー場は「まん延防止等重点措置」の適用後も、落ち込みが比較的少ないところが多いようだ。

前年度のシーズンの痛手が大きかっただけに、少しでも挽回しようと工夫を凝らし、シーズン後半を迎えている。

(長野放送)