東京で新たに78人感染 7人が死亡

3月31日、東京都で新型コロナウイルスに感染した7人が死亡し、都内での死者は、あわせて16人になった。この7人のうち5人以上が、感染拡大が続く台東区の永寿総合病院の関係者だという。

さらに、新たに78人の感染を確認。これは、都内で1日に感染が確認された人数として過去最多で、このうち1人が死亡後に感染が確認され、49人が調査中を含む経路不明の感染者。

小池都知事:
(都の感染者が)78人という、これまた最大の数字。感染爆発、重大局面ということには変わりない。さらに感染者が増えつつある大変懸念する状況。

若い世代の感染が増加

一方、年代別で見ると、6歳未満の幼児が2人感染したほか、30代の感染者が21人にのぼるなど、50歳未満の感染者は53人で、比較的若い人の感染が増えていることがわかった。

街の人は...

サービス業(20代):
「自分は健康的だから絶対風邪をひかないという考えがあるので、そういう考えは捨てていかないとまずいなと思った。

サービス業(20代):
「やっぱり油断していた部分はあったので、変わらないといけないと思う。

サービス業(40代):
かかった人が、どこでかかったのかわからないので、わたしもこれから電車に乗るんですけど、そこでかかってしまうかもしれないと思うと本当に怖い。

国は「緊急事態宣言」に慎重姿勢

さらに、こんな声も…

メーカー勤務(20代):
緊急事態宣言自体が出されたときに、どういう生活になるか、仕事のやり方や普段の生活、どういうところに規制がかかるのかイメージできない。

緊急事態宣言を求める声が日本医師会から寄せられたことをふまえ、31日、安倍首相と会談した小池都知事は「(都の)状況については、ギリギリと申し上げている。わたしとしては、国家の判断が求められていると思う」と述べたものの、判断は首相がするとの考えを示した。

一方で、政府は緊急事態宣言に対して慎重姿勢を示している。

現時点での感染経路を一定程度追えているという分析に加え、経済への影響が長期に及ぶことへの懸念もあるためだ。

ただ、今後も感染者が急増し、経路の見えない感染も増えた場合などは、あらためて緊急事態宣言の判断を迫られるとみられ、政府は推移を慎重に見極める方針。

「緊急事態宣言」でどうなる

まず総理大臣が期間や区域を特定して「緊急事態宣言」を出す。

その区域で特定された都道府県知事は様々な行政や指示を出すことが可能になる。

では、その措置はこれまでと何が違うのか?

「外出自粛要請」
まず外出自粛要請は、これまでも要請は出されていた。ただ緊急事態宣言が出されても強制力がないのは変わらない。では何が違うかというと、国と自治体が足並みを揃えて出すことによってこれまでよりも強いメッセージを国民に伝えることが可能になる。

「イベントの開催制限や学校などの使用停止」
続いてイベントなどの開催制限や学校、保育所などの使用停止について。これまでは要請レベルだったが、一つランクが上がって「指示」を出すことが可能となる。

「土地や建物の強制使用」
さらに臨時の医療施設を建てる際、土地や建物は必要ならば強制的に使用し医療施設にあてることが可能となる。

緊急事態宣言では「日常」が「非日常」へ

Live News αのスタジオでは早稲田大学ビジネススクールの長内厚教授に話を聞いた

三田友梨佳キャスター:
緊急事態宣言について長内さんはどうご覧になりますか?

早稲田大学ビジネススクール教授・長内厚氏:
誰しもが日常の生活は続いていくと思っていますし、続いてほしいと思う。ただ、緊急事態になれば非日常にシフトしてしまう。日常から非日常へのスイッチというのがなかなか難しいと思います。

三田友梨佳キャスター:
そこにはどのような理由が考えられるのでしょうか?

早稲田大学ビジネススクール教授・長内厚氏:
例えばフランスの大統領は今の状態を「戦争状態だ」と言うわけです。すると国民は否が応でも非日常に巻き込まれていきます。しかし日本の場合、戦争というものに対するアレルギーからなかなか激しい表現が使いにくい。そうした中で長い間平時の状態が続いていた日本において非日常に切り替えるのは非常に難しいことだと思います。

三田友梨佳キャスター:
そういった背景がある中で長内さんは政治にどのようなことを求めますか?

早稲田大学ビジネススクール教授・長内厚氏:
広くいろいろな人の意見を聞いて様々なことに配慮するというのは日常の意思決定の仕方だと思います。今求められているのは迅速に首尾一貫した戦略を構築して実施すること。そのためにはリーダーがしっかりと強く意思決定していくことが必要だと思います。

三田友梨佳キャスター:
まさにリーダーシップが求められると言うことですよね。政府は何とか持ちこたえているという表現をしていますが、それは医療従事者の尽力というのが大きいと思います。日本医師会もこのままでは医療崩壊に繋がりかねないと危機感を示しましたが、病床にも医療器具にも、そして従事する皆さんにも限度があります。現場の声に寄り添った判断が待たれます。

(「Live News α」3月31日放送分)