営業時間の短縮やメニューを減らす対応など

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で始まった臨時休校の初日、子どもを持つ従業員に配慮して、企業は営業時間の短縮などの対応に追われた。
いつもより1時間遅い開店となったのは、百貨店の松屋銀座。感染拡大を防ぐため、閉店時間を1時間早め、営業時間の短縮に踏み切った。

松屋銀座
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三越伊勢丹も、東京と埼玉の6店舗で営業時間を短縮。
さらにライフコーポレーションも、全店で開店時間を午前10時に変更するなどの対応を取った。

また、飲食店では、臨時休校の影響を受けた従業員へ配慮する動きも。
牛丼チェーンの「すき家 鴨居駅北口店」では、通常およそ50種類あるメニューを牛丼に絞った9種類の提供に変更した。

「すき家 鴨居駅北口店」のメニュー

すき家本部・三浦唱平さん
従業員数が約20人いる。その中で、主婦が4名いるが、うち2名が子どもの関係で休んでいる。

子育て世代に広がる臨時休校の影響を考え、無理なく営業できるメニューでの対応に切り替えた。
利用客は、「メニューとかも限られてくるのはしょうがないし、従業員の人も、出られる人が少なくなるのはしょうがないことなのかなと思う」と話す。

また、吉野家も一部店舗でメニューを減らす措置を取る。

給食食材が大量に余り…

一方で、こんな動きも。
松阪牛などを扱う三重・津市にある精肉店。
市内での臨時休校を受け、すべての学校が給食をキャンセルした結果、用意した食材が大量に余ってしまう事態に。

津ミート(三重県津市)

津ミート・佐野光穂専務
1カ月給食が休みといきなり言われて、いつも買っていただいているところにもお願いしていつもの倍を引き取っていただいたりしたが、さすがに100kgという量は多すぎるので。

津ミート・佐野光穂専務

そこで、「全ての給食がキャンセル。トンヒレを大量に用意していたのに。そんな訳でいつもは100g324円が216円。一口カツにピカタにお買い得な一品です」と、ツイッターで現状を投稿。

すると翌日、開店直後はがらんとしていた店内が、午後になると1人、2人とお客さんが増え、わずか数分で混雑。臨機応変な対応で、揚げたての豚ヒレは飛ぶように売れ、完売した。

津ミート・佐野光穂専務
正直、最初どういうふうに扱われるか怖い部分もあったが、『まずは買いに来よう』とか『せめてリツイートでも』というふうに支援してくださった方が多かったので、本当に感謝。

母親は…「子供はもちろん大切。でも仕事どうしよう、お金を稼がないと」

三田友梨佳キャスター:
臨時休校について子供を持つ親に街で聞いてみました。

母親:
仕事は、きょうは他の人に出てもらいました。これから学童に「仕事の時は預けられますか?」ということを確認しようと思っていて、確認してから会社に伝えようと。春休みが終わるまでと言っていたので、その間子供がずっといるとなるとどうしよう。

母親:
国から言われてバサッと休校になるとは思っていなかった。フルタイムで働いていれば固定の預け先が決まっているのでいいけど、そうでないと都度探さないといけないので、友達同士で助け合いはあるのではないか。

母親:
やっぱり自分の持っている仕事があるので、どうしても休めないことが多いです。子供はもちろん大切なんですけど、まず仕事どうしよう、お金を稼がないといけないところがあったので。

一日あたり8330円を上限とする国の支援策

三田友梨佳キャスター:
「子供はもちろん大切、でも仕事はどうしよう」という働く母親の本音もありましたが、小学生などの子供を持つ保護者が会社を休む場合、一日あたり8330円を上限とする国の支援策が発表されました。
こうした政府の対応について萱野さんはどうご覧になりますか?

津田塾大学・萱野 稔人教授:
まず臨時休校の措置ですが、私は必要だと思います。
混乱が多く生じているとか唐突すぎるのではないかとか批判がありますが、やはり重要なのは子供の安全を守ることですから、それを第一の原則に掲げてそこで生じる問題はしっかりと対応していくという姿勢が必要だと思います。

三田友梨佳キャスター:
今後の課題についてはいかがですか?

「女性活躍の推進」のために政府はどこまで本気でサポートできるか

津田塾大学・萱野 稔人教授:
大きな課題の一つとして「女性活躍の推進 問われる本気」があると思います。
政府はこれまでも女性活躍を推進してきたわけですが、今回見てみると現実問題として、子供が休校になって働く女性が対応せざるを得ない状況が見られる。これは職場の観点からすると女性活躍を推進してきた職場ほど、休まざるを得ない人が多くなり対応に困るということになっています。
ですので、「やっぱり女性には仕事を任せられない」とか、「いざというときに女性活躍を推進してくると危機に対応できないから止めよう」といった動きが出てこないようにしっかりと政府がケアしていく必要がある。その背景にはやはり子育てで男女の格差がまだまだあるということがあると思いますが、この問題に関しては、むしろ三田さんにこの現状がどう見えるのかを伺いたい。

三田友梨佳キャスター:
結婚して子供が生まれてからも働くことが当たり前となっている中で、男性の育休取得などが推奨されていますが、生まれてすぐだけではなく、こういう時こそ男性が子供のために休みが取れる柔軟な働き方が求められていると思いますし、仕事を休むには周りの理解がやはり必要ですからそういった社会全体で取り組むべき問題なのかなと思います。

津田塾大学・萱野 稔人教授:
雇用が不安定な人ほどいろいろなしわ寄せが来るのが現状なので、中小企業、不安定な雇用の人達をどこまで政府が手厚いサポートできるかが今後問われると思います。

三田友梨佳キャスター:
シングルファーザーへの対応も求められますし、今回は緊急事態で医療現場に従事されている方や保育士など休みたくても休めない方もたくさんいらっしゃると思います。そういった人にも寄り添う政策が待たれます。

(「Live News α」3月2日放送分)

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