ミャンマーでは、国軍によるクーデータなどの影響で通貨が急落し、市民生活の混乱に拍車がかかる中、国軍側は30日「全責任を負う」と事態打開への意欲を示した。ただ、解決への道筋は不透明のままだ。

ミャンマーでは、経済や政治への不安から通貨のチャットがクーデター前に比べて4割近く値下がりしている。通貨の下落の影響で食料品や燃料などの輸入品が値上がりを続けているほか、ガソリンの価格はクーデター前のおよそ2倍に上昇するなど市民生活への影響も広がっている。

こうしたなか30日、国軍側の報道官が会見を開き、通貨安により経済が混乱していることについて「全責任を負う。我々は立て直す責任がある」と事態打開への意欲を語った。ただ、ミャンマー国内では、クーデターに反対する市民による武力攻撃が強まるなど、状況がより混沌としていて、有効な対策を打ち出せるかは不透明なままだ。
(フジテレビ国際取材部・バンコク支局 百武弘一朗)