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現在会期中の通常国会では「桜を見る会」「IR汚職」「2閣僚辞任」の3点セットばかりが目につくとの声もある。今回の放送では、与野党第一党の政策責任者である自由民主党の岸田文雄政調会長と立憲民主党の逢坂誠二政調会長をスタジオに迎え、この3点セット以外の日本の未来を左右する重要テーマについて、本格論戦を行った。

岸田氏「アベノミクスは高所得者・大企業を潤している」

長野美郷キャスター:
経済・財政についてお話を伺います。2015年9月に安倍総理が総裁に再選された際、2020年頃の名目GDP600兆円を目指すとしていました。しかし目標達成は難しい見通しです。実現に向けて必要なものは?

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
財政出動と金融緩和だけではなく、わが国の成長戦略の本格的なシフトチェンジが必要です。そして「成長の果実」をしっかり分配し、成長と分配の好循環、つまり賃金を消費に回す好循環をもたらすこと。これを完成させなければならない。そのためには社会保障を通じた国民の安心・安全がなければ。

逢坂誠二 立憲民主党 政務調査会長:
企業収益は史上最高だが内部留保が史上最高なのであり、これは分配がなされてないということ。雇用についても、見かけ上の数値は良くなっているが、実際は非正規雇用の方が非常に多い。結婚できない、子供を作れないという若い方がたくさんいます。本当の意味で成長の果実の分配がなされていない。
安倍政権は「成長なくして(財政再建なし)」というが、結果的にGDPが増えても国民は幸せではない。国民が幸せになる経済は何かということを考えなければ。

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
成長とは儲けることが目的ではない、という点はおっしゃる通りです。増えた所得をどう使うかが幸せにつながるというポイントはその通り。でも「成長のエンジン」をこれからも活躍させなければ、財政も社会保障もうまくいかない。具体的にはAIや5Gといった新しい時代の技術、地方や中小企業の活性化などがエンジンとなる。

反町理キャスター:
分配に関して、どう現役世代の賃金を上げるかという点については?

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
自民党というより私の考えを申し上げると、まずアベノミクスが高額所得者・大企業を潤しているのは間違いない。

反町理キャスター:
正直だな!(笑)

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
一方で雇用も改善され最低賃金も上がって、低所得層にも恩恵はある。問題は中間層で、ここへの分配が賃金消費につながります。その方法を考えなければいけない。分配の対象は、中小企業や地方。子育てや少子化対策を考えると、年齢層としては若者層が重要です。

逢坂誠二 立憲民主党 政務調査会長:
大企業には余裕があり、賃金を上げてくれと要請することができるかもしれないが、大部分の中小企業に対してこれは非現実的。そこで限界消費性向(所得の増加分のうち消費にまわる部分の割合)の高い世代、たとえば収入が100万円増えたときに、そのうちより多くが消費に回る世代はどこか。それが子育て世代です。消費も増し、子育て・人口減少対策にもプラス。具体策としては学校の無償化、育児の費用低減を行う。そのなかで中小企業に体力をつけてもらい、賃金の増加で補える社会にしていくべき。

反町理キャスター:
(岸田さんと)食い違っていないですよね。

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
全く食い違っていません。

逢坂氏「将来的に再生可能エネルギーの方が安い」

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
再生可能エネルギーを主力電源化するための努力は重要な取り組み。そのために、まずはコストダウンと、大量に電力を動かすためのネットワークを充実させるという観点が重要。

反町理キャスター:
再生可能エネルギーは電力料金の値上げを伴うのでは。それでも進めるべき?

逢坂誠二 立憲民主党 政務調査会長:
将来的には再生可能エネルギーのほうが安くなるのは事実。太陽光エネルギーもかつてに比べて大幅に安くなっており、シフトするのは明確です。ただ現状、大規模発電を前提としている状況から抜け出せないから、再生可能エネルギーの導入が進まず、そもそも普及していないからという理由でコストが高くなってしまう。
もうひとつ、再生可能エネルギーを促進するためにあえて高い価格で買い取ったから高額になっているという面がある。これを見直してマーケットの原理に乗せていけばいい。

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
その際に、環境・コスト・安全供給の3点に目配りして物事を進めていかなければならない。現実的対応としては国民生活の安定を考えていかなければ。まだまだ努力の必要はあるが、再生可能エネルギーの可能性は大きい。

岸田氏「沖縄全体の負担軽減を考えての辺野古」

長野美郷キャスター:
ここからは外交と安全保障について。衆議院本会議の代表質問からの抜粋です。米軍基地の辺野古移設について、立憲民主党枝野代表は「軟弱地盤の改良などから辺野古移設が唯一の選択肢という前提は崩れている」と指摘。これに対し安倍総理は「日米同盟の抑止力維持と普天間の危険性を考え合わせ、唯一の解決策」と述べました。工費も工期も当初の予定より増しています。

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
安全保障の観点から普天間の位置付けを考えるのも大事だが、沖縄の負担軽減を考えなければならない。辺野古に移すだけではなく、沖縄全体の負担軽減を考えて大きな取り組みが進まなければ。この一つが辺野古であるという観点を忘れてはならない。

逢坂誠二 立憲民主党 政務調査会長:
日米安保は重要で、日本の根幹をなすもの。しかし普天間・辺野古にこだわり工事を進めるのは違う。国会で質問しても明確な説明がない点に不信感がある。沖縄全体を考えるのなら、立ち止まってもっと負担を下げることを考えなければ。

逢坂氏「自衛隊明記など憲法改正する必要あるか」

反町理キャスター:
憲法についてのコメントにも、安倍総理と枝野代表との間に隔たりが見える。そこで、自民党の出している「改憲4項目」(自衛隊の明記・緊急事態条項・参院合区の解消・教育無償化の明記)について。

岸田文雄 自由民主党 政務調査会長:
憲法とは国民のものです。時代の変化を背景として、絶えずふさわしい内容を考えていくものだと思います。ここに示していただいたこの4項目は一昨年の党大会で確認したものですが、あくまでも憲法は国民のものであるから、議論に供するためのたたき台という位置付けです。

逢坂誠二 立憲民主党 政務調査会長:
憲法は不磨の大典ではありません。時代の変化に応じて考え、変えるべきところがあるのならしっかり議論して、国民が判断して変えるべきです。ただ、この4項目について。たとえば教育無償化、参議院の合区といった内容について、憲法改正が必要な事項かという疑問がある。緊急事態条項についても他の法律で対応できないのか自衛隊も合憲であり、明記する必要はない。

(BSフジLIVE「プライムニュース」1月31日放送分)