大手電機メーカー日立の「よくある質問」の説明が分かりやすいとTwitterで話題になっている。
日立のドラム式洗濯機のQAページ、ひたすらオノマトペで説明しててすごいhttps://t.co/xzkzlj4Oor pic.twitter.com/zEg7kcYtFV
— 太田智美 / Tomomi Ota (@tb_bot) March 15, 2021
「日立のドラム式洗濯機のQAページ、ひたすらオノマトペで説明しててすごい」
このコメントとともに太田智美さん(@tb_bot)が投稿した画像は、洗濯中、乾燥中、お湯取中に洗濯機・洗濯乾燥機から出る音とその原因の説明が記載されたページ。

洗濯中の「ウォーン・ウィーン」:循環ポンプが運転している音です。
お湯取中の「ポコポコ」:風呂水ポンプ内の空気が動いている音です。
などと、音がオノマトペで表現された一覧があり、利用者が気になっている状態をイメージしやすくなっている。

これは、日立公式サイトの洗濯機・洗濯乾燥機の「よくあるご質問」内にある「運転中の音が気になります。(ドラム式)」に記載されている。
「ご心配をおかけしております。洗濯機は、洗濯物の量や運転の内容によって、運転中にさまざまな音が発生します。」と始まる内容は、まず「ガタガタ」や「シャバシャバ」「ピー」といったよく耳にする音の説明がされている。


しかし、その気になる音が、そもそも正常に作動している音なのか異常音なのか判別が難しい場合もあるだろう。そういった人を助けてくれる記載が、FAQの下にさらに続いているのだ。
それが投稿された画像の箇所で、オノマトペで表現された「正常に動作しているときの音」を一覧表で紹介している。音の種類は洗濯中13項目、乾燥中5項目、お湯取中2項目の音があり、1つ1つ音の原因を短く説明してくれている。
これなら自分の洗濯機の気になっている状況が故障なのかイメージしやすい。

反響のあった「よくあるご質問ページ」だが、なぜ説明する際にひたすらオノマトペで表現することになったのだろうか?そしてどのようにして音の表記を決めているのだろうか?
日立グローバルライフソリューションズ株式会社の広報担当者に話を聞いてみた。
洗濯機が進化したことで音も多様化
ーーオノマトペはいつ頃から採用しているの?
2015年12月から掲載を開始しており、2018年11月からはタテ型とドラム式に分けて掲載しています。
ーーなぜオノマトペで表記することになったの?
洗濯機から洗濯乾燥機に切り替わり始めた頃(洗濯乾燥機が出始めたのが1997-1998年頃かと思います)に、これまでには発生しなかった音がいろいろと生じるようになりました(乾燥機能の追加により、部品などが増えたため)。それに伴い、お客様からの問い合わせも増えていたことから、お客様が理解しやすいように取り扱い説明書などに擬音の表記をするようにしています。

ーーどのようにして音の表記は選ばれているの?
擬音については、お客様からの問い合わせの際にお聞きした表現や、社内でも関係者で実際に音を聞きながら候補を挙げて、わかりやすい表現に絞り込んでいます。
実際の音の動画も掲載している
ーー実際、問い合わせにはこういったオノマトペで伝えてくるケースは多い?
音に関する問合せとしては、「正常音ではなく異常音を知りたい」といった内容が多く、また「どのくらいの大きさだと異常なのか?」といったような、音の大きさに関するものも多いです。

ーー電話・メールなどで相談する時はオノマトペで表現しても対応してくれるの?
故障時などの音に関する問合せでは、音だけでは判断が難しい部分もあるかと思いますので、音のする部位なども合わせて確認の上、総合的に判断させていただきます。
ーーオノマトペによる表現に対して、どういった反響があるの?
今回ツイッターなどでわかりやすいとのお声をいただいており、大変ありがたく思っております。

オノマトペによる説明は、機械が進化し音が多様化したことの対策として生まれたものだった。
なお日立では、オノマトペによる表現だけでは伝わりにくい場合もあるとして、実際の音の動画も公式サイトにて公開しているという。不安な人はこちらの動画も利用してみるといいだろう。
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