中国地方最高峰を目指した戦い。
この日、高校野球秋季中国大会の開幕を翌日に控え、最後の調整に励む球児たち。
通算5度目の甲子園を狙う益田東高校(島根)。
チームの期待を一身に背負うエースが、静かに、呼吸を整えていた。
益田東・梶谷壱人(2年):
優勝。センバツに向けてやっていきたいと思います。
最速146キロ、梶谷壱人。
益田東・梶谷壱人(2年):
緊張というより、楽しみが多いです。
優勝候補というか。強い相手なので。しっかり負けないように。
自分たちのやってきたことをしっかりやっていきたいなって思います。
幕を開けた初戦。
相手は、岡山の王者、創志学園。
試合は、息詰まる大激闘…
強豪相手に、島根の剛腕が見せつけた、覚悟の投球。
島根県西部、益田市。
益田東高校は、過去夏4度の甲子園出場を誇る強豪私学の一角だ。
益田東・大庭敏文監督:
子どもたちの喜ぶ顔とか、益田市の皆さん、地域に貢献して盛り上がる。
それは本当に大事なことだと思うので。
島根県内はもちろん、全国各地から選手が集う益田東。
市内の子どもたちのために野球教室を開催するなど、地域を愛し、地域に愛される野球部を目指している。
益田東・大庭敏文監督:
これだけ島根愛して、益田愛して、という思いでおるので、甲子園ばかりを見てるわけじゃないんですけど、甲子園に行って、子どもたちの笑顔と地域の笑顔を見たいなと思っています。
秋の島根県大会で3位に輝き、5年ぶりの中国大会進出を決めた益田東。
チームの核となるのが…
益田東・梶谷壱人(2年):
かわすピッチングではなく、真っ直ぐで押して打ち取るピッチャーです。
エース、梶谷壱人。
1年の夏からメンバー入りを果たしており、仲間たちからの信頼も厚い。
チームメート:
1人だけ別次元です。
チームメート:
頼れます。後ろ守ってて、安心感がすごいです。
自慢のストレートは、入学以降ぐんぐん成長。
益田東・中山恭太郎捕手(2年):
入学した時は、130キロ中盤だったんですけど、高校2年生にかけて140キロ中盤までスピードも上がってきて、重さも、受けていて重いと感じてるので、すごく成長を感じます。
益田東・梶谷壱人(2年):
信頼できるキャッチャーなので、2人で一緒に甲子園をつかみたいと思います。
Q)信頼できるキャッチャーと言われましたが…
益田東・中山恭太郎捕手(2年):
うれしいです。
益田東・梶谷壱人(2年):
なんそれ。
10月22日、中国大会前日。
益田東・梶谷壱人(2年):
状態はいい感じですね。張ってるとかもなくて。
いいコンディションでいけてると思います。
戦いの舞台・鳥取県に入り、最後の調整に励んでいた。
益田東・梶谷壱人(2年):
甘く入ったら打ってくるチームだと思うので、コントロールミスがないように。
ストレートには自信がある。
けど創志(学園)となると、自分のストレートでも甘く入ったら、打たれる可能性が高くなると思うので。
コースに自分の球が決められるように投げたいと思います。
そして、ついに幕を開けた、センバツへの挑戦。
相手の創志学園は、岡山県大会全試合2ケタ安打の強力打線。
甲子園4度優勝の実績を持つ名将・門馬敬治監督が指揮を執る強豪だ。
これに対し、梶谷は…
インコースを果敢に攻める。
2回に2点先制を許したものの、5回まで被安打はわずか「3」。
徹底したインコース攻めで、強力打線を封じ込む。
すると6回ウラ。
ノーアウト満塁のチャンスを作った益田東。
ここで打席には、梶谷と共闘するバッテリー、4番・キャッチャーの中山。
益田東・中山恭太郎捕手(2年):
梶谷と一緒に、バッテリーで、センバツを目指してやっていきたいと思います。
同点タイムリー!
益田東・中山恭太郎捕手(2年):
打つしかないなと思って。打てて良かったです。
2対2のまま、9回で決着がつかず、延長タイブレークへ。
その結末は…
守備のほころびで失点。
益田東2-4創志学園
悔しい1回戦敗退。
勝利した創志学園は、その後、中国大会優勝。
センバツ出場をほぼ確実なものとした。
そんな対戦相手から、実は、試合後…
益田東・大庭敏文監督:
壱人!(創志学園の)門馬監督にめちゃくちゃ褒めていただいたで。
今まで見てきた右ピッチャーでは一番ええちゅうて、門馬監督が。
準々決勝8安打、準決勝5安打。
決勝戦では2桁10安打を放った創志学園。
決勝 6-2 vs.倉敷商業(岡山) 10安打 長打2
準決勝 3-2 vs.高川学園(山口) 5安打 長打1
準々決勝 1-0 vs.桜ヶ丘(山口) 8安打 長打2
対して梶谷は、被安打4、長打はゼロ。
結果的に、創志学園から最もヒットを打たれなかった投手となった。
益田東・梶谷壱人:10イニング 被安打4(内野安打2本) 長打0 四死球2
益田東・大庭敏文監督:
頑張りましょう。
益田東・梶谷壱人(2年):
頑張ります。
益田東・大庭敏文監督:
頑張るぞ!
そんな梶谷に、チームメートは全幅の信頼を寄せている。
チームメート:
信頼が強く、みんなから好かれてる存在です。
チームメート:
本当に頼れる存在なので、自分もこれからついていきたいです。
チームメート:
いつも僕の個人練習で教えてくれたり。
とても頼もしい存在で、これからもついていかないといけないなという存在です。
チームメート:
大きい器を持っていると思う。
これからもっと成長して、絶対プロになってくれると思う。
益田東・梶谷壱人(2年):
自分もみんなのこと頼りにしているので。
みんなのこと信じて、みんなと一緒に甲子園に行きたいと思ってます。
