高騰が続く灯油。
北海道は本州に比べて高値が続いていますが、一部、購入制限をかける業者も出てきました。
この冬、どうなるのでしょうか。
「道民の冬に欠かせない灯油。根室市では新規受け付けの停止や1回当たりの制限など、中東情勢の緊迫が長期化した影響が出ています」(沼田海征記者)
「新規のお客様につきましては、当面の間、受け付けを中止いたします。定期配送のお客様につきましては、1回の給油に上限200リットルの制限を設けさせていただきます」(業者からのメッセージ)
これは10月30日、根室市で購入者に配信された業者からのメッセージです。
理由としては、中東・イラン情勢の長期化に伴う原油価格の高騰や、仕入れ先・元売りを含む各社から大幅な納入制限を強いられているためと書かれています。
市民は…
「しょうがない。1回に300リットルくらい入れている。それほど寒くないときは電気ストーブを使って、灯油はなるべく使わないようにしている」(根室市民)
この状況について10月20日、札幌でも懸念の声が上がっていました。
「灯油の配達に関しては、現状はまだ大丈夫だが、供給懸念がささやかれているので、今後使用を控えていただくような場面も出てくるのか懸念している」(いちたかガスワン 石川浩執行役員)
11月に入り、状況はどうなっているのか。小売業者に聞きました。
「札幌では量は確保できているが、今月は高い仕入れ値の在庫があり、高値が続くだろう」(札幌市内の小売業者)
北海道内の灯油の配達価格は、10月26日時点で1リットル当たり159.2円。
6週連続で値上がりし、過去最高値を更新しています。
北海道南部の知内町。
北海道内一の生産量と品質を誇るニラの名産地です。
町内で農家を始めて2026年で14年目の櫛引光宏さん(48)。
毎年1月から始まる「一番ニラ」の収穫が迫っています。
「暑い時期が少なかったので、生育的には良いのかな」(ニラ農家 櫛引光宏さん)
しかし、2026年は灯油価格の高騰が直撃しています。
「今まで僕自体は高い値段は経験がない。去年と比べて(1リットルあたり)現在で30円~40円くらい上がっている。単純に経費が上がっている」(ニラ農家 櫛引光宏さん)
これからの時期、ハウス内の温度を高めるために必要な灯油の高騰が、櫛引さんを悩ませているのです。
こちらでは12月から翌年3月にかけて、ボイラーを3台使用。
1シーズンで1台当たり必要な灯油は約2000リットルで、3台合わせて6000リットルほどになります。
昨シーズンは約70万円だった灯油代が、今シーズンは現在の価格で100万円ほどになると見込んでいます。
「これが小屋根カーテン、2重目のハウスをかける骨組み、一番上が本体」(ニラ農家 櫛引光宏さん)
櫛引さんは、一部のハウスのシートを最大4重にし、断熱効果を高める工夫を今年も続けるつもりです。
今後どうなるのか、専門家は…。
「灯油の価格の先行きについては、非常に難しい局面に来ていると思う。在庫の減少によって、価格は今よりさらに上がっていく可能性もあるが、一方で11月以降、輸入灯油の卸売価格の差額に対して政府が補助金を支給する話もあり、補助が始まるとまた値段が下がっていく可能性もある」(道銀地域総合研究所 小野公嗣主任研究員)
今後も不透明な灯油価格に、道民の悩みは続きそうです。
