現地時間11月3日に迫ったアメリカの「中間選挙」。大統領選の2年後に実施される連邦議会の選挙です。
今回は第二次トランプ政権の実績が問われることになりますが、最新の選挙情勢では上院で8つの州で接戦が伝えられるほか、下院では野党・民主党が過半数をうかがう勢いに。
長引くイランとの戦闘や物価高への不満を背景に、与党・共和党は苦戦していて、演説会場には多くの「トランプ支持」と「反トランプ」の姿が見られます。
トランプ大統領自身も投開票直前に“激戦州”であるアイオワ州とカンザス州に入って「最後のお願い」となる演説を実施。
先月にはミシガン州で「私が出ていると思って投票して」などと支持者に呼びかけていました。
ここにきて民主党は、根強い人気を誇るオバマ元大統領を応援に投入。「今回の選挙は、政権の愚かな行動を抑える最後で最大のチャンスだ」と訴えます。
「政権を左右する」ともいわれるアメリカ中間選挙。その結果は、世界、そして日本にどのような影響を与えるのか。
関西テレビ「newsランナー」に出演した橋下徹氏と共同通信編集委員・太田昌克氏がそれぞれ分析。ともに“暴走”の可能性を指摘しました。
■「暴走トランプにどこまで付き合うか」(橋下氏)
橋下氏は中間選挙に敗れたとしても、トランプ大統領が「暴走」する可能性があると指摘。高市政権がトランプ政権と「べったり」=同調しているとし、国際社会から「白い目」で見られることになると分析します。
【橋下氏】「仮に上院下院で中間選挙負けたとしてもそれでおとなしくなるような人じゃないでしょ。
次の大統領選挙はもう基本的には出れないので、別に支持率のことなんか気にする必要もないし、今までは中間選挙で勝たなきゃいけないっていうところもあったから抑え気味のところがあったかもわからない。
(中間選挙で共和党が破れたら)もう負けたんだったらやれるとこまで行く(可能性がある)」
その上で、これまでアメリカがイランと戦闘を開始したことなどで、国際社会が非難の声を上げる一方、高市政権はそれをしなかったとして、「アメリカとべったりでいくのが進むべき道だと言っている」と指摘。
この姿勢が「国際社会から白い目で見られるんじゃないのかなと思いますけどね」と述べ、「時にはノーと言うべき」と主張し、第二次高市政権がどういう距離感を取るか注目すると話しました。
■「実利不在の“レガシー”づくり」(太田氏)
共同通信社編集委員で、2006年の中間選挙も取材した経験を持つ太田昌克氏は、中間選挙で敗れた場合、内政に行き詰まり、大統領の権限として“フリーハンド”でコントロールできる外交で「実利不在の“レガシー”づくり」に走る可能性を指摘。
日本の安全保障にも大きな影響を与えかねないと指摘します。
【太田氏】「(ブッシュ政権時の2006年には)当時はイラク戦争で、政権も議会両院も共和党だったんですが、戦争の影響で民主党にひっくり返ったんですよ。今回も非常によく似ている。
議会を取られてしまうとやっぱり内政運営はなかなか立ち行かなくなるんです。そうなると大統領権限として最も強いのは、ある意味“フリーハンド”を与えられた外交です」
2006年の中間選挙で敗れた共和党・ブッシュ政権は北朝鮮との交渉に乗り出したものの、核の放棄には至りませんでした。
太田氏は中間選挙に負けた場合トランプ氏は「暴走してノーベル平和賞を狙いに来るかもしれない」としたうえで、次のような懸念を示しました。
【太田氏】「北朝鮮に対して『核はいいから、とりあえずピースディール』なんていうことを言い出すとき、日本の安全保障たちまち大きな影響を受けます」
そのうえで、日本政府は、より自立的な国益を提起してしっかりとトランプ大統領にに向き合うべきと指摘しました。
(関西テレビ「newsランナー」(2026年11月2日放送)
