災害対応を担う司令塔として防災庁がきょう=2日に発足しました。
初代防災大臣に就任した細野豪志大臣は会見で「国難級の災害への対応が最大のミッションである」と述べました。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に防災庁の設立にアドバイザーの一人として関わったジャーナリストの鈴木哲夫氏が出演。
課題について次のように語っています。
【鈴木哲夫氏】「課題を上げるとすれば、これから人の問題」
鈴木氏は現場の人手不足と、省庁ごとにバラバラな防災の体制をどう一つにまとめるかという2点だといいます。
■国民に求める「事前防災」の徹底
防災庁は発足にあたり、国民に5つの「緊急要請」を出しました。
1.家屋の耐震診断・耐震化・家具の固定
2.水・食料・携帯用トイレなどの備蓄
3.ハザードマップ・避難場所・避難経路の確認
4.非常持ち出し品の準備
5.防災訓練への参加
「備蓄」は最低3日分、できれば1週間分の水、食料、携帯用トイレなど、「事前防災」の徹底を求め、「自らの命は自らが守る」ことが必要としました。
■ 「防災をやる政治家はあまりいない」強い意志の背景
防災庁の設立にアドバイザーの一人として関わった鈴木氏は、細野大臣と一対一で話をしたと明かしました。細野氏は民主党政権時代に3.11(東日本大震災)を経験し、原発などへの対応にあたりました。
【鈴木哲夫氏】「自分の経験を生かせるということで、高市さんに『自分がこれをやる』という意思を表明した」
鈴木氏は、防災に取り組む政治家は多くないと語ります。
【鈴木哲夫氏】「防災は一生懸命やっても、助かったら『当たり前』としか思われないから、成果がアピールしにくい」
今回の緊急要請は国民だけでなく行政に対しても出されており、鈴木氏はこれを「宣誓のような、“やるぞ”という非常に強い意思表示」だと受け止めています。
スタジオでは「日の当たりにくい分野を担う政治家はうれしい」との声も上がり、鈴木氏は「防災、もっと専門家がいないとだめですよ」と応じました。
■課題は人手不足 「組織からボランティアを確保する構想」
鈴木氏は、先日熊本を取材した際の状況を踏まえて課題を指摘しました。
【鈴木哲夫氏】「地元の役人だけじゃ人が足りない。それを誰が埋めているかというとボランティア。ボランティアもどんどん減っている。この“人手の問題”をどうするかが非常に大きなテーマ」
細野大臣の考えとして「青年会議所や企業など、しっかりした組織にボランティアを確保してもらい、うまく活用する仕組みができないかという構想だ」ということです。
防災庁として発足することに伴い、内閣府での防災担当では220人だった定員が352人に増員され、防災のプロを育成する方針も示されています。
■バラバラな省庁の防災体制を1つにまとめる
もう1つの課題は、各省庁に分かれている「防災」の体制です。
鈴木氏は、複数の省庁が防災に関する権限を持っていることについて、「防災が省庁ごとにバラバラだ」と指摘し、これを一つにする権限を持つ防災庁が「どれだけ決意を持って取り組めるかが大切だ」と述べました。
【鈴木哲夫氏】「なんと言われても『今一つになれ』という『勧告権』を行使する、そういう意思をしっかり持ってるかどうかも大事」
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年11月2日放送)
