緑色の看板と格安のメニューで知られるイタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」。
29日、1999年の上場以来初めてとなる本格的な値上げを実施しました。
街の人からは「しょうがないですよね」「(お店も)大変なんだろうなっていう…」といった声が聞かれました。
例えば、香ばしくもまろやかな味わいのミラノ風ドリア。
28日までは税込み300円でしたが、29日からは320円と20円の値上げです。
そして、牛100%のハンバーグステーキも28日までの400円から430円へと値上げしました。
サイゼリヤといえば、松谷秀治社長は2022年10月、「方針なんですけど、一番に言わなければいけないなと思っているのは値上げをしないということ」と話していました。
そこから4年後、ついに値上げを決断。
街の人からは「数十円上がってますね。気にせず食べられる」といった声が聞かれました。
外食業界にとってあらがうことのできない“値上げの波”。
中でも、原材料となる食料品の高騰は深刻で、先日、農水省が発表した10月の卵1パックは312円と過去最高値を更新。
そんな厳しい状況の中でも知恵と努力で価格を維持し続ける爆安店とデカ盛り店が存在。
「イット!」はそんな店の今を取材しました。
満足そうにラーメンをすする女性に話を聞くと「美味しいです。100円だっていうのでね」と話しました。
東京の八王子駅近くに店を構えるその名も「100圓ラーメン」。
3年前のオープン以来ラーメン1杯、税込み100円。
そしてタンメンも1杯100円というお値段は現在に至るまで据え置きのままです。
この男性はラーメンとタンメンを同時に注文。
それでも、トータル200円です。
男性は「100円だからこそおいしさを感じるみたいな。本当にありがたいなと思います」と話しました。
100円という常識外の1杯は、赤字覚悟で作られているのでしょうか。
100圓ラーメン・青木崇浩オーナー:
全部含めて60円くらいで、できてるんですよ。
もともとはメダカの専門家で、水質管理など詳しい青木さん。
その強みを生かし、通常のラーメンで使うような鶏ガラや豚骨、昆布などを使わずにうまみを引き出すスープを開発。
材料費の高騰に影響しない一杯を完成させたといいます。
一方、覚悟とともに爆安・デカ盛りを維持させようと努力する店も。
巨大チャーハンが400円。
そして、オムライスも400円。
オール400円爆盛りメニューと店主の笑顔が大人気の居酒屋「花門」。
ところが、材料費の高騰で盛りの量を減らしたり価格を値上げするくらいならと、10月は一時休業を選択。
花門 店主・マンスールさん:
野菜が高くなった。キャベツとかレタス1個三百何十円とか。野菜とかたくさん出すので、量も少なくしたくないからお店休んだ方がいいかなと。
忘年会シーズンで価格変動の少ないアルコール類が多く出る11月からは再開予定としています。
そんなお店の冷蔵庫を見せてもらいました。
花門 店主・マンスールさん:
(Q.調味料しか入ってない?)そうですね。あと野菜室はこんな感じですね。(Q.営業中は常にパンパン?)もう入らないくらい、入れちゃうんですよ。
休業中は“フリーター状態”だというマンスールさん。
取材した28日は入院中だという知り合いの飼い犬の散歩を1日3回行っていました。
花門 店主・マンスールさん:
あとは近所の庭の手入れとか、そういうのは頼まれる。
そんな“アルバイト生活”が続いても、元通りの爆安価格とデカ盛りでのお店再開を心待ちにしていました。
花門 店主・マンスールさん:
(客が)来たときの笑顔が忘れられなくて、値上げしたらそういう笑顔が見られないのも寂しいので値上げしていない。その分生活は厳しい。
