28日午後3時の東京・大田区。
住宅街に人だかりができていました。
おでん鍋から立ち上る湯気に誘われ、子供から大人まで地元の人が途切れることなく訪れるのは、70歳の静恵さんが1人で切り盛りするおでんの店「目黒食品」です。
店を構えて、約40年。
1品60円からという安さと、手作りのみそダレをつける変わらぬ味で地元に愛されてきました。
常連客からは「小さい頃から食べているのでおでんは必ずここで買う」「だしがおいしい」といった声が聞かれました。
ところが、この店にも物価高騰の波が。
おでんの具材の仕入れ値が軒並み高騰しているのです。
中でも今、激しく値上がりしているという具材を盛り付けてもらうと、ボール串やゴボウ巻きなどの練り物に加え、昆布なども高騰しているといいます。
1個90円の卵は、27日に発表された最新の平均価格は1パック当たり312円と、2013年の調査開始以来、最高値を更新しました。
店名物の大きなしらたきやさつまあげの他、ウィンナー串なども値上がり。
さらに、だしに欠かせない干しシイタケや煮干しに加え、みそダレを作るためのみそ、極め付きは、おでんを盛り付けるトレーまで。
値上げ商品だけで、おでん皿はいっぱいになってしまいました。
おでん「目黒食品」・目黒静恵さん(70):
40年地元でやっていれば、そんなに値上げできない。1人でやっているから、この値段でなんとかやっている。
おでんに吹き荒れる逆風の嵐。
影響は、おでん食べ放題の店にも。
東京・豊島区にある「炉端とおでん 呼炉凪来 池袋店」の中央には、ホカホカの湯気を立て、だしの香りが漂うおでん専用カウンターが。
この店は550円でお通しのおでんが食べ放題。
お通しのおでんを目当てに来るお客さんも多いこの店にも値上げの波が。
仕入れ値は2年ほど前に比べ、軒並み1.5倍程度高騰しているといいます。
会社員:
(Q. 550円食べ放題)食べながら驚愕(きょうがく)。「店大丈夫か」。
今後も続けられるのかを店に聞くと「やはり550円で食べられるのは客が一番喜ぶと思う。絶対変えない」と話していました。
