江戸時代以降に描かれた浮世絵の代表的なジャンルの一つ「美人画」。日本絵画史にその名を刻む絵師たちの作品が、越前市で一堂に展示されています。
越前和紙の里美術館では、越前和紙に刷られた作品をメインに江戸初期から近代に至るまでの美人画32点が展示されています。
「見返り美人図」の作者として知られる浮世絵師・菱川師宣の作品と伝えられている一枚は、顔の表情や構図、色遣いなど、初期浮世絵を切り拓いた傑作です。
雪が降る中、襟に顎をうずめ憂い顔で歩く遊女を描いたのは鈴木春信です。この夢幻的な美人画様式に、多くの浮世絵師が追随しました。
すらりとした八頭身の美人画で一世を風靡したのは鳥居清長です。これまで題材として選ばれた遊女だけでなく、武家や町人など一般の人々の日常を描きました。
そして、世界的に有名な浮世絵師・喜多川歌麿は、全身が主流だった美人画に上半身や顔をクローズアップした大胆な構図を採用しました。仕草や表情にこだわり人物の性格や心情を表現しています。
時代とともにファッションや美意識、庶民の暮らしが反映された美人画。展示会「美の系譜」は11月9日まで開かれています。
