福岡県議会で新たな動きです。
金銭授受疑惑や高額な海外視察について議会自らが調査する百条委員会の設置を求め13日、吉松源昭議員などが議案を提出しました。
◆議案を提出した吉松源昭 議員
「再発防止および県民の信頼回復を図るため、それを設置目的としております」
福岡県議会の大島道人議長に議案を提出したのは、金銭授受疑惑を告発した吉松議員や江藤議員に加え、少数会派に所属する議員など合わせて9人。
金銭授受疑惑や高額な海外視察の実態について、地方自治法の第百条に基づき県議会自らが調べる調査特別委員会、いわゆる百条委員会の設置を求めています。
一連の問題を巡っては9月に県と県議会が第三者委員会を設置していますが法的拘束力がないことから、より調査権限が強い百条委員会の設置を求めています。
議案の提出を受けて、大島議長は…。
◆大島道人 議長
「まずは、第三者委員会の調査にしっかりと協力していくことが大切だと考えており、私としては『なぜ今、百条委員会なのか』という疑問はあります。一方で、正式に提出された議案ですので、議長として所定の手続きに沿って適切に取り扱い致します」
議長が議案を受け取ったあと、百条委員会にかかる費用を巡ってこんな場面も…。
◆議会事務局長
「財源をどのように考えてあったのか、お聞きしたいんですけれども」
◆吉松県議
「そういったものは議会事務局にはないんですか?」
◆議会事務局長
「ありません。当然ながら、こういう調査をするっていうのは、初めから予定されているわけではないので、その財源をどのように考えてあったかというのを、事務局として認識しておきたいんですけれども」
◆吉松県議
「それこそ議会で議論することではないのでしょうか」
◆議会事務局長
「『あくまでも予算がないと百条委員会は提案できない』と私は認識していますけど」
吉松県議たちの議案では百条委員会に上限500万円の費用がかかるとしていて、この予算をどこから捻出するのかを議会事務局に問われる場面もありました。
◆議案を提出した大田京子 県議
「我々の方に予算措置まで調整を求められるのであれば、積極的に予算確保については動きたいと思っておりますので…」
議案では委員15人のうち、提案者の9人の選任を基本としていて、その中には議長経験者の吉松県議と副議長経験者の江藤県議も含まれます。
一方、「その他の議長・副議長経験者は選任しない」としています。
この提案者の中には自民党県議団の2期生、井上正文議員の姿もあり、「覚悟の上での決断」と話しました。
◆議案を提出した井上正文議員
「『自民党県議団は何も変わっていない』という評価を、私たちは外部の方から、また県民の方からいただいてきました。そのような中で私自身がここで大きな決断をし、はっきりと態度で示していきたい」
一方、自民党県議団の渡辺会長は…。
◆自民党県議団 渡辺 勝将 会長
「うちの所属の先生方がそういうものに名前をのせられるということになると、『自民党県議団がそこを了解している』という風な間違いが出る可能性もあるので、できれば相談はしていただきたいと。内容が、まず私見えていないので、(会派でも)議論していかなくちゃいけない」
自民をはじめとする主要会派が賛同するかが不透明で、先行きの見通せないこの百条委員会をめぐる議案。
16日の議会最終日に採決の有無も含め判断が下されます。
第三者委員会との違いは
そもそも百条委員会とは地方自治法の第100条に基づいて地方議会が設置するもので、疑惑などを調査するのは議員自身となります。
第三者委員会よりも強い調査権限を持ち、証拠や記録の提出を要求できるほか、虚偽の証言をしたり証言を拒否したりした場合には罰則規定があります。
16日の議会最終日に議案が採決されれば、出席議員の過半数の賛成で可決となり、設置が決まることになりますが、手続き上、この日の採決に間に合わない可能性もあるということです。
