7年前に福島県内を襲った「東日本台風」(2019年10月12日・13日)
1年の4分の1にも及ぶ雨が、たった2日間に集中し阿武隈川流域では1000万トンもの水があふれたと推定されている。
■車での避難に課題
この災害で課題となったのが「車での避難」だ。郡山市を流れる谷田川では、車が川から流れてきた土砂などに巻き込まれ、母親と幼い兄弟の3人が死亡。
全国を見ても、屋外で亡くなった人の半分以上が車での避難中とこれまでの災害に比べ大幅に増加した。
■自治体職員も犠牲に
被害は福島県内の広い範囲に及び、その対応にあたっていた自治体の職員も犠牲となった。
2026年10月13日に、南相馬市役所で捧げられた黙とう。7年前の10月13日、東日本台風の対応を終えて車で帰宅中だった職員の大内涼平さんが亡くなった。
■職員の行動をマニュアル化
南相馬市は、この被害を受けて災害時の「職員行動マニュアル」を改訂。13日は改めてすべての職員に対し「避難指示が発令されている場合には帰宅を原則禁止とすること」などを盛り込んだマニュアルを確認するよう周知した。
門馬和夫市長は「市民の命を守るのが第一。でも、市民の命を守るためには職員に安全確保した上で準備してもらわないとならない。いろんなケースを考えて対応できるような組織になれば」と語った。
■7年経っても…
そして「車での避難」の問題は、いまもなお解決には至っていない。
2026年9月、いわき市を襲った大雨でアンダーパスが冠水。2台の車が水没し、このうち1台に取り残された女性が死亡した。
助かった女性の親族は「最初バックしようとしたらしい。タイヤが空回りしてバックできなかった。多分、車が浮いたのだと思う。初めての経験だったから、死ぬんじゃないかと思ったって」と語った。
年々激しさを増す災害、避難のありかたが課題となっている。
