まっすぐに伸びる線路。その先には、北海道東部らしい広々とした景色が広がる―。
列車を撮影する人たちの間でも知られる、JR釧網線の一角で、思いがけない被害が明らかになりました。
JR北海道釧路支社は10月7日、釧網線の線路付近で、通信ケーブル用の木柱が傷つけられたり、樹木が切られていたりしたことを明らかにしました。
被害が確認されたのは、遠矢駅と釧路湿原駅の間。現場では、通信ケーブル用の木柱が途中まで切られていたほか、複数の樹木が切断され、さらに草木まで抜かれていたということです。
きっかけとなったのは、9月24日にJR北海道の相談窓口へ寄せられたメールでした。情報提供を受けたJR北海道が作業員を現地に派遣して調査したところ、実際に被害が確認されました。
現場は、見晴らしのいい直線区間。線路が遠くまで伸びるその風景は、列車を撮影する人にとっても格好のポイントとなっていました。
しかし、その線路脇で何者かが木柱を倒そうとしたり、樹木を伐採したりしたとみられています。
10月9日と10日には、釧路湿原を走る観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」のラストランが予定されています。
もし「写真を撮りやすくするため」という理由で、誰かが意図的に木々や設備を切ったのだとすれば、それは単なるマナー違反では済みません。
鉄道施設に手を加えることは、列車の安全な運行そのものに関わる重大な問題です。
近年、列車の撮影をめぐっては、一部の撮影者による私有地への無断立ち入りや、危険な場所からの撮影、係員の制止を無視するなど、いわゆる「撮り鉄」のマナーが問題になることがあります。
今回の被害について、誰が何の目的で木柱や樹木を切ったのかは、現時点では明らかになっていません。
JR北海道釧路支社は今回の被害について「列車の安全な運行や鉄道施設の管理に支障をきたす事態」として、警察に相談。被害届の提出も検討しているということです。
