富山県の高校で相次いで発生している連続窃盗事件。
盗まれたのは上履きの“中敷き”だけでした。
「イット!」の取材に応じたのは、富山県内の高校に通う2年の女子生徒。
2026年の春、高校のげた箱に置いていた上履きから“中敷き”だけが盗まれたのです。
女子生徒は当時の状況について、「いつも通り学校に行ったら靴を履いた時にものすごく違和感があって。中を見てみたらボロボロで『中敷き』がとられてた。中身は縫われていて無理やり剥がされて取られた感じ。手でガリガリって取った感じじゃないですか無理やり」と話します。
被害にあった上履きは縫い付けられていた中敷きを強引に剥がしたのか、靴の内側には糸くずが散乱していました。
被害に遭った高校生:
気持ち悪いな~って…。新しく自分でお金出して買わなきゃいけないから、本当に腹立つ。度を越えてるんじゃないですか。けっこう色々な人がとられているっていうのはあるし。
女子生徒が履いていた上履きの中敷きだけが盗まれるという、被害が相次いでいる富山県。
他の高校生からは「先輩が盗まれた。中敷き奪われたって」「怖い、無理、キモい」「恐怖。次は自分かも…」などと話しました。
FNNの調べでは富山市や高岡市、射水市など、富山県内の7つの自治体にある14の高校で、合わせて36件の被害が確認されています。
高岡南高校では2026年の5月と6月に、10人ほどの生徒が被害に遭いました。
いずれの生徒も月曜日に登校した際に被害に気付いたということで、犯行は土日に行われたとみられます。
富山県内では高校生から「気持ち悪いなって。自分が遭っても嫌だし、友達がそういう目に遭っても嫌だなって思う」と不安を訴える声も聞かれました。
また、クラスメートが被害に遭ったという高校生は「うちのクラスの子が『中敷き取られた』『縫い付けられてるのに取られた』って。(Q. どこで?)(学校の)玄関に置いてたら…」と話します。
盗難現場の多くは学校の「げた箱」で被害に遭った女子生徒の多くにも“ある特徴”がありました。
高校生は「大会で名前が出ているような子です」「部活の活躍している女子(の上履き)が盗まれているって」などと話します。
被害者は部活動で活躍したりメディアに出演するなど、名前がインターネット上に掲載されていた女子生徒が多いということです。
2026年春に被害に遭った女子生徒も、名前がメディアに出たことがあると話していました。
被害に遭った高校生:
ある程度私は県の中で実績がある方ですかね。(Q. 新聞に載ったり?)あります。こういう賞を取ったと出たことある。
一方、盗まれた上履きの中敷きについては、簡単には剥がれない構造になっているものもありました。
被害に遭った高校のうち1校の上履きを見ると、中敷きは靴にしっかりと縫い付けてあり、道具がないと取れないようになっていました。
多発する被害を受け、多くの学校では警察に被害届を提出し、警察は学校の防犯カメラを調べるなどして捜査を続けています。
富山県内の高校で相次いでいる、女子生徒の上履きの中敷きだけが盗まれる被害。
犯人の目的について、明星大学心理学部・藤井靖教授は「ネットとか画面を通して一方的に知っている、特定の人物の所有物を自分の手元に置くことで、あたかもその相手を所有したり支配したかのような感覚。それを目的とした犯行」と話します。
接着剤や糸で固定されている中敷きを、あえて狙う犯行に藤井教授は「通常窃盗というのは時間がかかると発覚リスクが高まるので、それを嫌って諦める。だから固定されているその困難を突破してでも、手に入れたいという強い欲求とか支配力みたいなものを感じるというのは異質」と犯人の強い執着を感じると指摘しました。
