能登半島地震の影響で一部区間だけの運転となっていた黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が、2年半ぶりに全線での運行を再開しました。2日からは黒部宇奈月キャニオンルートが一般開放されます。
黒部峡谷鉄道の宇奈月駅では出発式が行われ、新田知事が「過酷な条件のもと復旧工事を成し遂げ、感謝している。開業の効果を全県に波及させたい」と述べました。
黒部峡谷鉄道のトロッコ電車は、おととしの能登半島地震で宇奈月駅からおよそ14キロ上流にある鐘釣橋に落石があり、損傷。
運行は途中の猫又駅までに限られていましたが、復旧工事が完了し、1日から終点の欅平駅までの運行が再開しました。
*ホテル黒部女将 中島ルミ子さん
「こんなに感動するのかというワクワク。楽しんでもらいたいという気持ちでいっぱい」
「いってらっしゃい」
トロッコは地元宇奈月温泉の女将さんたちに見送られ発車。
終点、欅平駅までのおよそ20キロの旅のスタートです。
深い峡谷を縫うように進むトロッコ。
乗客の前には、エメラルドグリーンに輝く黒部川と山々が織りなす雄大な景色が広がります。
秋の風情を感じながら進むことおよそ1時間。
トロッコは復旧工事が完了した鐘釣橋に差し掛かります。
宇奈月から終点の欅平まではおよそ1時間20分。
乗客は秋のトロッコの旅を満喫したようでした。
*韓国からの観光客
「すごくいい、韓国の山よりも大きくて壮大な感じがする」
*埼玉からの観光客
「街もきれい、自然もきれい、埼玉も見習わなきゃと思った。」
トロッコの再開に合わせ、2日一般開放される黒部宇奈月キャニオンルート。
これに先立ち、1日は記念便が運行されました。
*リポート
「黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放を前にツアー客を乗せた記念便の列車がこれから欅平駅を出発します」
記念便にはツアーを販売するJTBの会員300人の中から抽選で選ばれた14人が参加しました。
キャニオンルートは欅平駅と黒部ダムを結ぶ、全長およそ18キロのルートです。
かつての黒部川の電源開発を支えた工事用ルートで、過酷な開発の歴史と雄大な自然に触れることができます。
ツアーの販売開始後、予約が相次ぎ、ツアー枠はすでにほぼ完売。
11月末まで実施され、およそ2700人の参加が見込まれています。
*上海から参加した夫婦
「(あすの)キャニオンルートの開通を楽しみ。上海から飛んできた。例えばインクライン、無骨な普段観光客が立ち入れないものに乗るのが楽しみ。」
*上海から参加した夫婦
「電力確保や歴史や産業について考えるきっかけになる」
新たな観光ルートとして注目されるキャニオンルートの一般開放とトロッコの全線運行の再開。
地元の宇奈月温泉では喜びの声が聞かれました。
*中島観光百貨店 中島昭彦店主
「待ちに待った全線開通ができて本当に良かった」
創業99年駅近くにある土産店です。
1日からパッケージにキャニオンルートが書かれたしろえびせんべいやタルトなどの販売を始めました。
*中島観光百貨店 中島昭彦店主
「全線開通して黒部峡谷の素晴らしいところを堪能した客を迎えていきたい」
今月下旬には、紅葉が見ごろを迎える黒部峡谷。
さらなる賑わいが期待されます。
