物価高に悩まされる消費者の強い味方だった発泡酒や第3のビールですが、10月からの酒税法の改正で、晩酌のスタイルが変わるかもしれません。
名古屋市千種区のアピタ千代田橋店では、8月下旬から、店内の目立つ場所に段ボール箱が積み上げられています。
10月1日からの酒税法改正を前に、駆け込み需要に対応するため、税率が上がる発泡酒や第3のビールがケース売りされているのです。
客ら:
「毎日飲むので、高くなる前に買おうかと」
「今買っておかないとだめ。今買っておくと、お正月まで持つ」
ビール・発泡酒などは、麦芽の使用料や原材料の違いなどから税率が異なりましたが、10月1日からは一本化されます。
例えば350mlの1缶の場合、これまで、ビールにかかる酒税は63.35円。一方、発泡酒や第3のビールは46.99円でした。
しかし、10月からは全て54.25円となり、ビールの酒税は9円ほど下がりますが、庶民の強い味方だった発泡酒などは7円ほど上がるのです。

この店では、10月から発泡酒は1缶10円から20円ほどの値上げ。それとは逆に、ビールは10円から20円ほど値下げされるということです。
PPIHリカー担当:
「今までは発泡酒を購入されていた方が、ビールに買い換える、スイッチする方がいらっしゃるのかなと」
これに、街の人は…。
第3のビール派の人:
「ビールが飲めるなと、純粋にちょっとうれしい気分です」
発泡酒派の人:
「結局しっくりくるものがいいので、値段は気にせず」
ビール派の人:
「特に変わらず、そのまま同じものを飲むんじゃないかな」
酒税法の改正による税率の一本化で、消費者の選択の幅が広がる中、ビールの大手各社は動き始めていました。
アサヒビールは、酒税法改正がビール需要増加への追い風になるとみて、9月30日、名古屋で自社のビールをPRするイベントを開催しました。

無料でサンプルを配っているのは、ことし8月にリニューアルした生ビール「新スーパードライ」で、自信作を試してもらい、他社からの乗り換えを狙います。
アサヒビールの担当者:
「売価が縮まるけれども、これまで以上に商品そのものの価値を問われる。価格が理由でビールを敬遠されていたお客さまもおりますので、ブランド価値・魅力を知って戻ってきていただければありがたいです」
サントリーは、これまで第3のビールに分類されていた主力商品「金麦」の麦芽比率を高めビール化。缶のデザインも変更されました。

商品発表の会見では、澄んだ後味を追求し、飲みごたえを強化したことを強調し、“酒離れ”が進む中、ビール市場の活性化を目指すと話しました。
サントリーの担当者:
「税制改定によって、今まで以上にお客さまが価格と価値のバランスをより意識される機会になると思っています。まずはしっかり『金麦』を育成した上で、今後に向けては様々な価値転換を常に考えていきたいと思っています」
6缶パックは、10月6日からスーパーなどでの想定価格・消費税抜き880円で販売されるということです。
家計にも影響する晩酌のお酒選び。これからは「何を飲むか」から「どう選ぶか」へと変わりそうです。

