10月1日から酒税法が改正され、発泡酒や第3のビール、チューハイが値上がりする。富山県射水市の酒店では、駆け込み購入の客が相次ぎ、発泡酒やチューハイの売り上げは前年同期比でおよそ150%に達した。「1人で20ケース」という強者も現れる中、10月はお酒だけでなく暮らしのあちこちで変化が起きる。

「明日から上がるので少しでも安いうちに」

射水市内の酒のカワサキグループブラボーでは、8月のお盆明けから値上がり対象の発泡酒などの売り場を拡大し、店頭のポップで税率変更を周知してきた。9月30日には多くの客が来店し、発泡酒やチューハイのまとめ買いに走った。

「今日は発泡酒4ケース、チューハイを1ケース買いました。明日から上がるので少しでも安い物を買おうと思って来た」と話す客の姿が目立った。
在庫切れに直面した客もいる。「ほんとだったら4箱購入したかったが、在庫が2箱しかないということで2箱購入した。まさかお酒まで。普通の日用品も値上がりで家計として苦しい」と肩を落とした。
駆け込みの動きはシルバーウィークごろから徐々に見られるようになり、29日には1人で20ケースをまとめて購入する客もいたという。
税額はどう変わるのか

今回の酒税法改正では、350ミリリットル缶の税額がおよそ54円に統一される。
これまでの税額はビールがおよそ63円、発泡酒と第3のビールがおよそ47円だった。改正後はビールがおよそ9円の減税となる一方、発泡酒や第3のビールはおよそ7円の値上がりだ。チューハイなどは28円から35円となり、こちらも7円上がる。
この変化を受け、飲む銘柄を切り替えようと考える客も出てきた。「増税は痛いね。税金が54円で一緒だし。10月1日以降は頭を切り替えて、第3のビールではなく普通のビールに切り替えていこうかな」という声も聞かれた。

松亮介店長は今後の動向をこう読む。「ビールが減税になり値下げになるので、発泡酒を飲まれている方がビールの方に流れる可能性がある。缶チューハイは値上げにはなるが、まだまだ一番安いのでそっちに流れる方もたくさんいるのではないか」。
10月から変わる、暮らしのあれこれ

お酒の値上がりだけではない。10月は3000品目を超える飲食料品が値上げとなる。酒類・飲料が最も多く、調味料や加工食品なども対象だ。物価高の波はまだ収まる気配がない。
富山県内では最低賃金が57円引き上げられ、時給1119円となる。

働き方に関わる制度も大きく変わる。「106万円の壁」が撤廃されるのだ。これまでパートやアルバイトの月額賃金が8万8千円、年収にして約106万円を超えると社会保険料の負担が発生し、手取りが減るため「働き控え」につながるとされてきた。10月からこの賃金の条件がなくなり、「週20時間以上」の勤務が社会保険加入の主な基準となる。将来受け取る年金は上積みされる一方、毎月の手取りが減る可能性もあるため、生活設計の見直しが必要になりそうだ。

さらに、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が事業主の義務となる。大声や暴言、土下座の強要、ネット上での誹謗中傷などが主な対象例だ。民間企業だけでなく、学校や病院、自治体を含むすべての事業主が対象で、相談窓口の整備や対応方針の明確化といった体制づくりが求められる。就活セクハラについても企業に防止措置が義務付けられる。
税金、賃金、働き方、ハラスメント対策と、10月は暮らしの多くの場面でルールが変わる。それぞれの立場で内容を確認しておきたい。
(富山テレビ放送)

