自民党の鈴木馨祐元法務大臣は24日、フジテレビ報道局の公式YouTubeチャンネル「ニュース延長戦はじめます。」に出演し、日米首脳会談の意義や対中国政策、国内の金利上昇への危機感を語った。
日米首脳会談は「最高のタイミング」
「トランプ大統領の高市総理への親近感は、非常によく伝わってきます」
鈴木氏は、日米首脳会談について率直にこう語った。
さらに、日米首脳会談の直後には、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談が控えていたことをふまえ、「正直に言って、最高のタイミングです。米中首脳会談の直前に、トランプ大統領に日本の見方をきちんと説明できたことは非常に大きかった」と評価した。
米中間では、台湾や安全保障をめぐって何らかの「ディール」が交わされるのではないかとの警戒感もある。鈴木氏は、米中首脳会談を前に日本の立場を直接伝えた意義は大きいとの見方を示した。
「あなたの支持率はモニターしている」
会談の冒頭、トランプ大統領は高市総理に「あなたの支持率はいつもモニターしている」と語ったことについて、鈴木氏は、その背景には二つの事情があると分析した。
「アメリカの国内政治事情が頭にあったことも考えられます。同時に、外交をするときには、相手がきちんと国内を抑えられているのかを、みんな見ています」

国内の政治基盤が安定していれば、国同士で交わした約束を実行する力があると判断され、外交上の信頼にもつながる。
鈴木氏は、安倍元総理がG7などで大きな影響力を持った背景にも政権の安定があったとして、「国内の政治基盤の安定が外交力に直結する」と指摘した。
ICC問題の提起に「相当な勇気と覚悟」
会談では、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らに対するアメリカの制裁について日本側が持ち出したことについて、鈴木氏はこう評価した。
「相当な勇気と覚悟を持って提示したと思います。首脳会談の場できちんと伝えたことは素晴らしい。勇気に敬意を表したい」
アメリカとの安全保障協力が欠かせない一方、日本は「法の支配」を重視している。鈴木氏は、アメリカに配慮して沈黙すれば、中国側に「国際秩序を壊しているのはアメリカだ」と主張する材料を与えかねないとの見方も示した。
その上で、アメリカのアジアへの関与を維持し続けてもらいながら、中国側に口実を与えないという「ギリギリの狭い道」をうまく進んだとして、高市総理の対応は「称賛されてしかるべき」と強調した。
中国は「レアアースという武器を手放さない」
米中間で去年合意されたレアアースなど重要鉱物をめぐる対立の今年11月までの「休戦合意」について、ベッセント財務長官が「来年1月まで延長することで中国と合意した」と言及したことについても聞いたところ、鈴木氏は「レアアースは中国にとってかなり大きな武器です。その武器を手放すことは絶対にないでしょう」と指摘した。
米中双方の事情が一致すれば、首脳会談でも規制や対抗措置を先送りする可能性はある。ただ、それは問題が根本的に解決したことを意味しないという。
「根本のところで、中国が心を入れ替えて、自由貿易の妨げになるようなことはしませんと言うとは思えません。慎重に、疑り深く見ていく必要があります」
鈴木氏は、目先の一時的な“休戦”だけでなく、中国が重要鉱物を外交や経済安全保障のカードとして使い続ける可能性を見極める必要があるとの認識を示した。
金利3%超に「かなり危機感」
国内経済をめぐって番組では、消費税減税や予算の概算要求総額の拡大に対し、市場で財政悪化への警戒感が出ていることについて聞くと、鈴木氏は、足元の金利上昇に強い懸念を示した。
「きょうの金利を見ても、(長期金利が)3%を超えてくる水準で推移しています。かなり危機感を持ったほうがいい状況です」
政府が消費税減税などを進める中、市場には国債発行が膨らむことへの警戒感もある。鈴木氏は、国債発行額を抑える予算編成を進めるとともに、政府が財政運営について明確に説明する必要性を強調した。
「遅れることなくアクションを取る。同時に、きちんとした発信も大事です。曖昧ではない形でメッセージを出す必要があります」

