9月に噴火警戒レベルが入山規制を示す3に引き上げられたのが、北海道の十勝岳です。
火山調査委員会・清水洋委員長:
より本格的な噴火に移行する可能性が、従来よりも少し高くなったので注意をする必要があるだろう。
政府の火山調査委員会は16日、十勝岳で火山ガスが増加し、火山性地震も頻発していることを踏まえ、噴火の可能性が高まっていると注意を呼びかけました。
警戒感が高まる中、付近の観光スポットでは、シルバーウィーク最終日の23日、十勝岳の影響を感じさせないほど多くの観光客の方でにぎわっていました。
ここは“ビエイブルー”とも称される色鮮やかな水面と、そこから伸びるカラマツのたたずまいが実に幻想的な「青い池」です。
十勝岳の噴火警戒レベルは3に引き上げられたものの、「青い池」は規制の範囲外です。
それもあってか、多くの観光客が訪れていました。
連休最終日の十勝岳周辺は、こちらもにぎわっていました。
多くの人がカメラを向けるその先にあったのは、老朽化のため23日にラストランの日を迎えた観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」です。
午前9時、多くの人々に見送られ列車は出発。
その車内では、別れを惜しむ乗客らにラストランを記念する乗車証明書が配られていました。
ファンを乗せたノロッコ号の車窓からは、十勝岳が白い煙を上げているのが見えました。
今回、その十勝岳の警戒レベルが引き上げられたことで影響を受けたところもあります。
十勝岳温泉の宿泊施設「凌雲閣」の館内では、警戒レベルが上がったことによる施設としての対応を宿泊客に説明する様子が見られました。
施設スタッフ:
(噴火警戒)レベル3に上がったのは大きな話で心配だった。
宿泊客:
「泊まれませんよ」と連絡が来ていたら残念だと思っていた。
この宿泊施設では、高齢者等避難の情報が出されたことを受け、一時キャンセルが相次いだといいます。
湯元凌雲閣・青野範子さん:
(噴火警戒)レベルが2から3に上がった日は、シルバーウィーク以外のキャンセルもいっぱい電話があった。(宿泊キャンセルは)トータル50~70件くらい。(今は)キャンセルも入るが「空きありますか」と予約する人もいて、きのう、きょうも満室。
連休を利用し、千葉県から訪れたという夫婦は「心配はしていたが、いい温泉だし、楽しみに来てみたら景色最高。きょうも雲海が広がっている」と話します。
周辺住民からは「やっぱりおっかない」「いまのところ普通に生活しているが不安ではある」と、十勝岳噴火を心配する声が聞かれました。
周辺自治体の1つ、美瑛町は「火山情報に十分注意して、過度に恐れることなく、落ち着いて通常通りにお過ごしください」とする一方、気象台などは今後の状況の変化には注意するよう呼び掛けています。
