クラブ創設からいわきFCを支えてきた田村雄三監督が、本人の申し出により辞任した。突然の発表に、SNS上では「信じられない」「言葉にならない」「いわきには雄三さんが必要」「いつか戻ってきてほしい」といった声が相次ぎ、サポーターにとっても“まさか”の出来事となった。
新監督には、これまで選手のスカウティングなどを担ってきた田坂和昭SDが就任した。
■最高のスタートも苦しい4連敗
今シーズンのいわきを振り返ると、開幕戦はケガから復帰した熊田直紀が2ゴールの活躍。FC今治を相手に最高のスタートを切った。
しかし、その後は厳しい戦いが続いた。藤枝、大分、新潟、徳島との4試合はいずれも勝利に届かず、内容が上向きながらも結果が伴わないもどかしい時間が続いた。
試合後、田村監督(当時)は「結果で返せなかったことは本当に申し訳なく思っています。選手は最後までよく頑張ってくれた」と悔しさをにじませた。
■前を向いていたサポーター
監督交代の話が出る前、サポーターへチームの現状を尋ねると、悲観する声は少なかった。
「最初に膿を出しきって、これから上昇気流に乗ると思っています」
「雲泥の差じゃない。僅差の戦いだから心配していない」
「浜を照らす光だから、これからアツッ!と照らしてくれるはず」
苦境でもチームを信じる声が多く、いわきFCと田村監督への信頼が揺らいでいないことが伝わってきた。
■選手にも広がった動揺
田坂新監督によると、辞任の知らせを受け「正直かなり動揺した選手もいた」という。しかし田坂新監督は「試合は待ってくれない。そのための最善の準備をしていこう」と声をかけ続け、9月10日の取材では声が枯れるほど選手と向き合っていたという。
■いわきらしさは変えない
いわきFCには「魂の息吹くフットボール」「90分間止まらない、倒れない」という象徴的な言葉がある。田坂新監督は“変えるもの”と“変えないもの”をこう語った。
「いわきのサッカーという大きな幹は変えるつもりはない。勝点を取れていない理由など、枝葉の部分は付け加えたい」
「球際で戦う、前に速く行く、失った後に奪い返す。そういうサッカーが好きだし、そこを目指したい」
■原点回帰の初陣へ
“原点回帰”を掲げる新体制の初陣は、9月12日(土)午後6時、ハワイアンズスタジアムいわきで行われる横浜FC戦。現在2位と好調の相手だが、今こそいつも以上に力強い声援で選手の背中を押したい。
