木原稔官房長官は18日、FNNの単独インタビューに応じ、政府がインテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化に向けて創設を目指す「対外情報庁」について、外務省に現存する組織を改組する可能性に言及した。対外情報機関の設置で外国の機密情報収集が可能な体制作りを具体的に検討する方針だ。
対外情報機関は英国の秘密情報部(MI6)やオーストラリアの秘密情報部(ASIA)が外相の管轄下に置かれており、木原長官は「諸外国の例なども参考にし、今まさに検討しているところだ」と述べた。
一方、外務省に既に設置されている「CTUJ=国際テロ情報収集ユニット」を挙げ、「CTUJは一定の成果を挙げており、我が国はこうした基礎の体制やこれまで蓄積されてきたノウハウを持っている。今あるものを基盤としてさらにそれを強化、発展させていくということも1つの考え方だ」と述べ、現行の組織を改組する可能性を示した。
CTUJは東南アジア、南アジア、中東、北・西アフリカ、欧州の5地域を中心に国際テロ情報を収集する組織で、2015年に設置されている。
木原長官は、「新設された『国家情報会議』の下で我が国に真に必要となる対外情報機能の充実について様々な意見を専門家の方や有識者に伺いながら組織づくりに着手していきたい」と述べた。
人工衛星を通じた情報分析について、体制強化する考えも示した。
情報収集衛星を運用する内閣衛星情報センターは国家情報局の下に置かれているが、24時間態勢になっておらず、自民党内から時間帯を問わず分析できる態勢にすべきとの意見が出ていた。
木原長官は「私の地元の熊本でも地震が起こったが、情報収集衛星はこういった時に活躍をする。どのエリアで、土砂災害が起こっていないかなど、いち早く察知することができる。中東情勢などにおいても大変大きな役割をこれまで果たしてきている」と指摘。
その上で、「衛星画像の情報収集と分析の重要性は極めて高い。自然災害や外国における重大事案は曜日や時間も選べない。夜間や休日でも即時に対応できる態勢を整えていくことが重要だ」と述べた。
7月31日に発足した「国家情報局」の意義については、「各国の情報機関は秘密裏に諸工作を活発に展開しており、我が国もそのターゲットにされているということは間違いない。そういった厳しい状況の中において国民の安全・国益を確保していくというのが政府の務めだ。そのために何をすればいいかを考えた時にインテリジェンス機能の強化を施策として推進していく必要性を感じ、まずは『国家情報会議』と『国家情報局』を設置をした」と述べた。
「これはあくまでもインテリジェンス改革の第一歩であり、まだまだこれからやらなければいけないことはたくさんある」とも語った。
インテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化により、政府による国民の監視やプライバシーの侵害などに対する懸念があることについては、「真面目に生活をしている国民への監視が強まるといった懸念は全く当たらない。この点はご心配して頂く必要はない。私どももそういったご懸念を国民が抱くことのないように丁寧に説明をしていきたい」と強調した。
(フジテレビ政治部 若田部遥、木村祐太)
