お盆休み、各地の観光地もにぎわいをみせていますが、地元の人々を困らせているのが「ゴミ問題」です。インバウンド客が多く訪れる岐阜県高山市でも、増加する“ポイ捨て”を防ごうと、新たな対策を始めました。
■観光客増加の一方で…増え続ける「ポイ捨て」
飛騨の小京都・高山。古い町並みには外国人観光客も多く訪れ、食べ歩きを楽しむ人などでにぎわっていますが、今頭を悩ませているのが、観光客によるゴミのポイ捨てです。

実際に歩いてみると、目につきにくい場所に紙コップが捨てられ、路上にも串やたばこの吸い殻が落ちています。

一方で、観光客からは…。
富山県からの観光客:
「(ゴミ箱を)ずっと探していました。食べ歩きOKだから、あるのかなと思った」
スペインからの観光客:
「私たちの国には、数メートルに1つはゴミ箱がある」
高山市はこれまで、市街地に公共のゴミ箱は設置せず、観光客にゴミを持ち帰るよう呼びかけてきました。
しかし、ゴミのポイ捨てが目立つようになったことなどから、2026年7月から試験的にゴミ箱を設置することにしました。
設置された「スマートごみ箱」は、燃えるゴミを自動でおよそ5分の1の大きさに圧縮し、回収の手間を減らすことができます。

高山市生活環境課の担当者:
「かなり前はゴミ箱があったんですけど、テロ対策や地下鉄サリン事件などがあって、街中にゴミ箱を置かない方向に転換して今に至っている。ゴミを捨てる場所がなかったというお困り事の解消につながっているのではないかと捉えています」
ゴミ箱には日本語のほか、英語、中国語、韓国語も。高山市は場所を変えながら2027年3月まで設置し、効果を検証します。
高山市民:
「人が増えているのに比例して、ゴミも増えている。串とかも結構放置されていて、ゴミ箱は必要かなと思います」
高山市生活環境課の担当者:
「今回の検証を踏まえながら、どういった形が高山市のゴミ対策としていいのか検証していきたい。皆さんの美化意識やマナー向上につながってくれたらいいなと期待しております」
■ゴミ箱を置く?置かない? それぞれの事情
こうしたゴミ問題は、全国の観光地で問題となっています。
2024年、京都の祇園で撮影された映像には、朝、路上にゴミが散乱し、ゴミ箱もあふれかえっている様子が映されていました。

京都市は対策として、高山市にも設置されたようなゴミを圧縮できる「スマートごみ箱」を市内に14基設置し、商店街やボランティアによる清掃活動なども行われるようになり、ポイ捨ては以前より少なくなったということです。

やはり外国人観光客に人気の岐阜県白川村の白川郷にはゴミ箱はなく、今後も設置の予定はないといいます。背景には、白川村にゴミ処理施設がなく、高山市に処理を委託しているという事情があります。
白川村では、ゴミは持ち帰るよう呼び掛けていますが、住宅の郵便受けにゴミが入っていたり、春、雪が溶けた後にたくさんのペットボトルが出てきたりするなど、地元の人たちを困らせているそうです。

