福岡県議会の金銭授受疑惑の渦中にある自民党県議団が、8月7日、緊急の議員総会を開き、松尾統章・県議(53)の県議団会長辞任を承認した。

お車代「もらってないものはもらってない」

松尾県議は総会後、記者団の取材に応じ、熊本地震直後に開催した自らの政治資金パーティーを巡り「やって良かった」と発言したことについて「きれいに切り取られた」との認識を示した。

自民党福岡県議団緊急総会(8月7日)
自民党福岡県議団緊急総会(8月7日)
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記者) 金銭授受疑惑の真相解明途中に会長を辞めることになるが。

松尾氏(以下、松尾) 任期の途中でこういうかたちになったことは当然、金銭授受だけの話でもありません。県議会として本来、知事に対して正しい緊張感のなかで進めるべきは進めて、意見を言う時は意見を言う、こうした本来の議会で責任会派である自民党県議団の会長をこのようなかたちで辞めたということは、本当に責任を感じています。

記者) 議員総会で「辞める」と話した時に何か意見は出たか。

松尾) なかったです。「余り前例のないことですが、ご理解頂きたい」といった挨拶をして、特段、異議がなかったので、それで進めていくものと解釈しています。

記者) 議員辞職の考えはないか。

松尾) ありません。

記者) 金銭授受疑惑について(金銭授受疑惑を告発した)吉松(源昭)県議と江藤(秀之)県議が渡したという“お車代” 50万円は、受け取っていないという認識は変わらないか。

松尾) 変わっていません。

記者) 2人が渡したと言っているのに「もらっていない」というのは、県民も納得し難いが、どう説明するか。

松尾) もらってないものはもらってないので、もう6~7年前の話と思いますが、それだけの大きい金額なら何か覚えているかもしれないが、本当にもらってないので。先日、彼らのインタビューを見て感情的に電話してしまったところもあるが、もらってないものはもらってないと言うしかないと思っています。

記者) 当時、自身はかなり酒に酔っていたのか。

松尾) 6~7年前の話なので、その時どういうお酒の状態だったかも含めて覚えていません。

証言した江藤議員へ電話「圧力の認識はない」

記者) 「感情的になって電話」というが、どんな思いで江藤県議に電話をしたのか。

松尾) 電話したのは、私のパーティーの後でした。(吉松氏と江藤氏の)2人の記者会見の映像を見て「なんだこれ?」と思って、江藤さんに電話しました。

“圧力”?電話を受けた江藤秀之県議
“圧力”?電話を受けた江藤秀之県議

記者) 江藤氏に「自分は(カネを)もらっていない」ということを伝えたかったということか。

松尾) やっぱりちょっと感情的になっていたのはあります。

記者) 松尾県議は、自民党県議団の会長という立場だったので、江藤氏は圧力に感じた部分があると思うが。

松尾) (江藤氏は)そう言っていましたね。ただ、江藤さんとは20数年の付き合いなので、私自身としては会長職としてではなく、人対人というか、江藤さんとの今までの関係のなかで「江藤さん、(証言した報道を)見たよ、あれはどういうこと」っていう感じでした。

記者) 圧力という認識はないか。

松尾) そうですね。

記者) きょう(議員総会当日)、江藤氏には何か声をかけたか。

松尾) いえ、かけていません。でも(接触)したいなとは思います。江藤さんとは長年の付き合いですから、人と人との繋がりのなかで、江藤さんと話して、向こうもきちんとした言い分があるでしょうから、そんなことも含めて話したいと思っています。

「やって良かった」は「きれいに切り取られた放送」

記者) 熊本地震発生直後のビアパーティーについて「やって良かった」と今も思っているのか。

松尾) 正直「熊本地震があってもやって良かったのか」という質問だったら、当然、違う答えですよね。熊本地震があっても「やって良かった」というのは、人としてあり得ないと思っています。私はあの時、60分近くインタビューに答えたけども、いろんな一問一答があるなかで「パーティーをやって良かったですか」と聞かれて、先に結論を言ってしまったのがいけなかったのかなと思っています。「熊本地震があって」という前提ではなく「パーティーやって良かったのか」と聞かれたので、その時に正直「やって良かったです」と。その後に理由を述べました。だけど、その部分はきれいに切り取られた放送だったと思っています。私自身は、この半年間の行動について自分の口で皆さん方に説明をして、その後に皆さん方から直接いろんな意見をお聞きできたことが良かったということで言ったのであって、熊本地震があってもやって良かったとか、そういう認識、発言をしたつもりはありません。

記者) 熊本地震の発災直後にビアパーティーを開いたことについては、改めて今どう考えているか。

松尾) それはもう、時間が戻せるならと思っています。当時は17時から受付開始で、16時半に地震発生。私はその時、会場にいなかったが、既にホールには20~30人が待っていたと。来ていた方々にずっと挨拶をしながら開場になった。(地震の)情報も全然ない状況です。これは放送されるか分かりませんけど、私は今までの震災対応の経験から、一地方議員が地震直後にいろんな情報を取るべきではないと思っています。行政は、地震直後は初動体制がありますから、そこに対して私が電話したりして変に情報を取ったりすれば、それは絶対に邪魔になります。ですから私はインターネットの情報だけが頼りでした。ただ、当時はネットでも震度しか分からず、(パーティー会場の)グラスが割れたとかいうのもなかったし、全く情報がないなかでの開催でした。本当に時間が戻せるなら開催すべきじゃなかったという判断ができたんでしょうけど、当時の私はその判断ができる情報がなかったというのが正直なところでした。

記者) 開催について今は後悔していると。

松尾) 後悔してますね。

「新会長の下で協力したい」

記者) 今後、会長職としてではなく一議員としてどのように対応するのか。

松尾) 我々、自民党県議団でいつも言っているのは、議論はしてもいいが決まったらそれに向かってやろうということです。一議員になったが、新しい会長のもとでしっかりと一致団結して支えていけるように協力していきたいと思っています。

記者) 先日、蔵内勇夫議長が「ネパールは天国だった」と発言したことについて、議員総会では話があったか。

松尾) きょうは、出ませんでした。

記者) 次の会長を選挙で選ぶということは、相当、異例なことだと思うが、どう受け止めているか。

松尾) それは選挙管理委員会にお任せし、そのなかでいろいろな議論があったかと思いますし、もう私が口を挟むべきところじゃないと思っています。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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