2026年の夏の高校野球・高知大会は、「どこが優勝するか全く予想できない」と各所から言われるほど有力校の実力が拮抗している。

そんな中、150キロ以上の直球を投げる剛腕投手を擁し、2年連続の夏の甲子園出場を狙う高知中央に注目が集まっている。

2025年夏の優勝校であり、春の県大会は準優勝。第4シードで夏の大会を迎える彼らに、この春、うれしい話題があった。それが1年生部員の入部である。

この春、高知中央高校に待望の一年生が入部
この春、高知中央高校に待望の一年生が入部
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部員ゼロの危機を乗り越え、待望の1年生が入部

2025年、前監督が香川の高校へ異動することになり、高知中央に入学予定だった中学3年生も全員その高校へ進学してしまった。結果として、高知中央の1年生部員は1人もいなくなってしまったのだ。

松山月輝大キャプテンは当時の心境を「後輩が入ってこないので、新チームになれば自分たちしかいない。自分たちの力で頑張ろうと思っていた」と振り返る。

松山月輝大キャプテンが当時の心境を語る
松山月輝大キャプテンが当時の心境を語る

その言葉通り、今の3年生22人のみで秋は県ベスト4、春は準優勝という見事な成績を残してみせた。

そして2026年、そんな高知中央野球部に待望の1年生17人が入部したのである。

高知中央野球部に待望の1年生17人が入部
高知中央野球部に待望の1年生17人が入部

1年生の浅井瑛斗選手は「守備をしっかり磨けるチームだと思った」と入部の理由を語り、同じく1年生の丸岡湊選手も「守備からつくるチームで、ピッチャーがしっかりしていてエラーが少ない印象」とチームの強みを口にする。

春の大会は4試合でエラーわずかに1。この鉄壁の守備が高知中央の最大の武器だ。それを支えているのが、ノックよりも時間を割く「ゴロ取り」である。

鉄壁の守備を実現するためノックより重視する「ゴロ取り」
鉄壁の守備を実現するためノックより重視する「ゴロ取り」

守備の基本動作を体にしみ込ませるこの練習は、2025年4月に就任した山野司監督が重視する「基礎」の表れである。

山野監督は「バッテリーを中心とした守りのチームで、接戦に持ち込むのが私が掲げている野球」と、チームのスタイルに自信をのぞかせる。

山野監督「バッテリーを中心とした守りのチームで、接戦に持ち込むのが私が掲げている野球」
山野監督「バッテリーを中心とした守りのチームで、接戦に持ち込むのが私が掲げている野球」

全国が注目する「ダブルエース」

そして、なんといってもチームのいちばんの武器が、2025年の夏の甲子園も経験しているダブルエースの存在である。

高知中央高校のダブルエース
高知中央高校のダブルエース

一人は、最速146キロのストレートとチェンジアップなどの多彩な変化球で打者を翻弄する、安定感が魅力の背番号1番・松浦伸広投手。

もう一人は、最速154キロのストレートとキレのあるスライダーを武器に、2025年夏の決勝で明徳打線を抑え込みチームを甲子園に導いた背番号10番・堅田徠可投手だ。

山野監督が「ライバル心はあると思うが、仲良くチームを2人で引っ張ってくれているので感謝している」と語るように、二人の絆は深い。

山野監督「ライバル心はあると思うが、仲良くチームを2人で引っ張ってくれているので感謝している」
山野監督「ライバル心はあると思うが、仲良くチームを2人で引っ張ってくれているので感謝している」

互いについて、堅田投手は「松浦はエースとしての自覚もあり、どの球種でもコースに投げ分けられるコントロールと伸びのあるまっすぐがある」と称賛。

堅田投手「松浦はエースとしての自覚もある」
堅田投手「松浦はエースとしての自覚もある」

松浦投手も「球速も自分より速く、すごく頼もしい存在。まっすぐでどんどん押しつつ、いざとなったら変化球もしっかり決めるピッチングが見たい」と絶大な信頼を寄せる。

松浦投手「球速も自分より速く、すごく頼もしい存在」
松浦投手「球速も自分より速く、すごく頼もしい存在」

再び甲子園へ。両エースの決意と高知大会の幕開け

全国からも熱い視線を浴びる二人。最後の夏に向けた意気込みも力強い。

堅田投手が「松浦がゲームをつくった後に、自分がしっかりと抑えてチームを勝たせるピッチングをしたい」と決意を語れば、松浦投手も「2枚看板でやっているので、高知県の大会を2人で投げ抜いて甲子園にもう一回行けるように頑張りたい」と呼応する。

激戦が予想される今大会において、異例の危機を乗り越え結束を強めた高知中央がどのようなプレーを見せるのか。その戦いぶりに注目が集まる。