長野県須坂市にトレーラーハウスを活用した宿泊施設がリニューアルオープンしました。災害時にも活用できるトレーラーハウス。手掛ける長野市の企業は、隣にある温泉施設とあわせ、エリア一帯で災害時支援の拠点にしたいと考えています。

(記者リポート)
「広々としたこの部屋、実は災害時にも活躍するトレーラーハウスです」

須坂市にあるトレーラーハウスを活用した宿泊施設。

リニューアルオープンし、全部で25棟設置されています。

長野市でトレーラーハウスの製造、販売を手掛ける「カンバーランド・ジャパン」の念願の施設です。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「やっと私が思っていた、夢のトレーラービレッジがここで運営できる」

トレーラーハウスは、車でけん引できるいわば「動く家」。運んで設置すれば、全国どこでも家として活用できます。

その特徴を生かしたのが、「被災地支援」です。

カンバーランド・ジャパンは阪神淡路大震災をはじめ東日本大震災、西日本豪雨などの大規模災害の際、トレーラーハウスを応急仮設住宅などとして活用してもらう、被災地支援をしてきました。

2019年の台風19号災害の際は豊野町にある自らの工場も被災。25台のトレーラーハウスが浸水被害にあいましたが、約1カ月後には工場を再開。長野市に応急仮設住宅としてトレーラーハウスを提供しました。

最近では2年前の「能登半島地震」の際にも、珠洲市や志賀町などに約80台を送っています。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「(被災して)1年2年たつと、キャンピングカーとかコンテナだと長期滞在には向かない。そんな中、今でもまだ珠洲市に、この大型トレーラーハウスを置いて支援しているので、そういうものをきちんと国内に備蓄して(いかないといけない)」

リニューアルした須坂市の宿泊施設は、トレーラーハウスを14棟増やし、全部で25棟に。中は37平方メートルと広々としていて、IHコンロに、お風呂とトイレも完備。災害が発生した際、仮設住宅としてこのまま利用できます。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「災害が起きた時に仮設住宅または避難所、また応援に行った人たちが使えるこういう取り組みが必要だと、本当に自分の夢がかなったと思っている」

さらに、施設内には被災時に役立つ可搬式の大容量蓄電池も導入。約1万2000リットルの水がためられる受水槽も新たに設置しました。断水や停電があっても少なくとも10世帯が1週間は通常の生活ができる備えとなっています。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「この周辺が断水になってもお風呂に入れたり、場合によっては困った方たちのお尻を洗ってあげたり、まったく断水・停電に影響されない場所づくりをしたかった」

カンバーランド・ジャパンは、ほかの2社の企業とともに隣接する日帰り温泉施設「湯っ蔵んど」の再整備を2027年度から進める方針です。このエリア一帯を平時は地域振興・滞在交流の拠点として、災害時には地域の支援拠点として機能する場所を目指します。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「遊休地を最大限活用して、市民が楽しめたり喜べたり、いろんな人たちが来てくれて、楽しく盛り上がっているような場所になったらうれしい」

トレーラーハウスによる支援は、海外にも。このたび、国のウクライナ復興支援事業として採択され、今後、現地にトレーラーハウスを送り、その有効性などを検証するということです。

戦争で家を失ってしまった人などに活用してもらう目的で、2027年2月に現地への設置を予定しています。

災害対策と地域活性化。その両立を目指すカンバーランド・ジャパン。

災害に強いまちづくりのモデルケースとして、全国に発信していきたいと意気込んでいます。

カンバーランド・ジャパン 原田英世社長:
「ここの(施設)を参考にして全国にトレーラーハウスが増えて、いざってときは1000台くらいすぐに(支援に)出せるような環境になると、新しい災害対策ができるのではないか」

長野放送
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