アメリカの連邦最高裁は5日、トランプ関税の合憲性を判断する審理を始めました。
最高裁前では、トランプ大統領への抗議活動が行われている様子もみられました。
抗議活動に参加する女性は「関税措置発表後、すぐに中国からの製品が値上がりした。私たちの財布を直撃している」と話します。
連邦控訴裁は2025年8月、トランプ政権による関税政策は違法との判断を示し、最高裁判所で11月5日、口頭弁論が開かれました。
トランプ大統領はSNSで「生きるか死ぬかの我が国の命運を分かつものだ」と述べ、「関税がアメリカに莫大(ばくだい)な富と国家安全保障をもたらした」などと主張しています。
最高裁が違法と判断した場合、日本円で数兆円の払い戻しも想定されます。
こうした中、最高裁の審理に出席したベッセント財務長官はFOXビジネスの番組に出演し、「判決がトランプ大統領と政権に有利な方向で下されると楽観視している」と述べ、トランプ関税の正当性を主張しました。
その上で、「関税により製造業が活性化し、税収も増加することを裁判官はよく理解していたと思う」と振り返り、政権の主張が認められるとの認識を重ねて示しました。