2人の消防隊員が犠牲となった大阪・ミナミの繁華街、道頓堀で起きたビル火災。
警察は室外機周辺が火元となって、隣接する7階建てのビルに延焼した疑いもあるとみて詳しい出火原因を調べているということなんですが、今回その出火原因について元麻布消防署長の市民防災研究所の坂口隆夫さんに聞きました。
「火災初期から、私自身あまり見たことがないほど外壁全体が炎に包まれていることから、出火場所は屋外ではないか」ということでした。
その出火元の可能性の1つとして、その室外機が考えられますと。
経年劣化で中の部分がショートしたとか、内部に虫や落ち葉などが入ってしまったなどがその室外機の出火原因として考えられるのではないかということでした。
坂口さんによりますと、室外機の火災というのは「一般の家庭でも注意してほしい」ということでした。
宮司愛海キャスター:
まだ、この道頓堀の火災の原因は室外機自体かどうかは分からないですけれども、一般家庭でも注意したほうがいいというのは驚きますね。
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
確かに室外機って回り続けていますから熱くはなってるんだけど、まさかそれが原因で火が出る可能性があるというのはあんまり考えたことないですよね。
青井実キャスター:
気を付けていただきたいのが、6月から8月にエアコンの事故は発生しやすいそうです。NITE(製品評価技術基盤機構)によりますと、2020年度から2024年度までの5年間でエアコンの事故情報は363件寄せられておりまして、そのうちの9割が337件ということでした。製品自体が原因ではないのは148件でしたが、そのうち93件が室外機外部からの延焼とか延焼が疑われる事故だということです。
宮司愛海キャスター:
内部がショートするのは分かりますが、外部の延焼というのは?
青井実キャスター:
まさにそこですよね。NITEの事故再現映像で見ていきたいと思います。燃える室外機、時間が経過していきますと、大きな火柱を上げて爆発するんですね。危険なんですよね。具体的な室外機の火災のケースを見ていきますと、例えばたばこですね。室外機の上にたばこの灰皿を置きます。吸い終わったあとにごみ袋に入れます。そうすると、その近くに置いてあった段ボールとかにも引火しまして、室外機に燃え移るケースなどもあるそうです。あとは室外機の近くにペットボトルを置いていて、虫眼鏡のように一部に光が集まりますので、それで燃えてしまうというケースもあるということだそうです。
宮司愛海キャスター:
ちょっと忘れがちな部分も多いと思いますが、柳澤さんのお宅の周りは大丈夫ですか?
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
一応、燃えやすいものは置かないようにしてるんですけど、普段から掃除をするとか気配りをして、何か変なものが入っていないか普段から見ておくということが必要ですよね。知らない間に入ってしまうことがありますから。
青井実キャスター:
火災の原因にもなるエアコンの室外機ですけれども今、改めて室外機の周りに皆さんのベランダですとか、燃えやすいものがないかとか改めて確認していただきたいなと思いますし、そばに物を置かないこと、これが注意だということです。