とある住宅で目撃されたのは、床がせり上がり、顔をのぞかせる隠し金庫。
中には大量の金が詰め込まれていました。

こうした悪質な脱税事案の最新の手口を、国税局査察部、通称マルサが公開しました。

金庫を開けると、ギッチギチに詰め込まれた札束が…その額、約7億3000万円。
スーツケースを開けたら1000万円の束が隙間なく10個、1億円です。
物置で、トイレットペーパーや水などに囲まれていたスーツケースの中に、8900万円が。

巧妙に隠されていた、脱税で不正に得た金。
しかし、どこに隠そうとマルサの目からは逃れられません。

国税庁調査査察部・大野由希査察課長:
相手の挙動、目線などから不正資金の隠し場所を見抜くケースもある。

2024年度は98件の査察事案を検察庁に告発。
近年、建設業や不動産業が多い一方、脱税する業種に変化があるといいます。

国税庁調査査察部・大野査察課長:
ライブ動画などの配信事業者、ネットオークション・フリマサイトの販売事業者といった、多種多様な業種の告発に至っております。

2025年3月までの1年間にマルサが全国で告発した脱税の総額は、実に約82億円にも上るということです。