熊本で起きた『神風連の変』を伝えようと、民間の力で40年以上にわたり運営され、去年9月に閉館した神風連資料館についてです。
その史料が熊本市の熊本博物館に寄贈され、今後、デジタル公開などが検討されていることが明らかになりました。
明治新政府に対する熊本の士族たちが起こした『神風連の変』、士族たちは一夜にして敗れ、討ち死にや自決によって120人余りが命を落としました。
神風連資料館は1978年、作家の荒木 精之 さんらが中心となって設立し、民間の力で運営されてきましたが、来館者の減少と資金難のため去年9月に閉館しました。
【瀬尾 誠一 熊本市議】
「神風連資料館に所蔵されていた史料の現況と保管管理の体制、今後の活用方針、市民や研究者が閲覧できるよう熊本市立博物館などでの展示や、デジタル公開の体制整備の考えはあるか?」
17日の熊本市議会で、瀬尾 誠一 議員が神風連資料館の史料について遠藤教育長に質問しました。
【遠藤 洋路 教育長】
「昨年11月から神風連参加者の遺品など200点以上の受け入れを順次、行っている。展示やデジタル公開については調査研究の成果を踏まえて、当館のホームページにおいて史料のデジタル公開を進め、その歴史的な価値にふさわしい展示計画を検討してまいります」
熊本博物館によりますとこれまでに受け入れた史料は、保存処理を行った上で収蔵庫への保管を進めているということで、今後、学術的視点からの調査・研究を行い、デジタルアーカイブ化や展示計画を作るということです。