富山地方鉄道は、利用客低迷や物価高の影響で、昨年度、単体の経常ベースで6期連続の営業赤字となりました。
富山地方鉄道の今年3月期決算は、鉄道事業がおよそ8億4000万円の損失となり、営業損益は、4億2545万円と6期連続の赤字となりました。
経常ベースでも4億288万円の赤字です。
鉄道のあり方について、沿線自治体と協議を進めている富山地方鉄道は、これまで、中田邦彦社長が黒字で経営できる区間は、本線が上市まで、立山線は五百石まで、不二越・上滝線は月岡までとしています。
鉄道事業は、この20年で累計53億円の赤字で、今年度から、運賃を値上げし、便数を減らしましたが、厳しい経営が続いています。
中田社長は、赤字縮小には、県や行政からの支援が必要との考えを示しました。
*富山地方鉄道 中田社長
「できれば残したほうがいいと思っているが、このままだと他の事業にもおよぼす大きな赤字。何らかの線路の維持費の費用負担をお願いしていかないと、鉄道事業での黒字化は難しい」
来月早々に、「鉄道線のあり方検討会」の分科会で、具体的な協議に入るとみられ、中田社長は、県と沿線自治体と協議を重ね、今年度中に結論を出したいとしています。