5月21日の高知県内は激しい雨が降った所もあり梅雨の走りとなりました。気になる四国地方の梅雨入りはいつに?そして今年の夏も去年のように猛暑となるのでしょうか?気象予報士の解説です。
吉井庸二気象予報士:
今年はこの梅雨に少し異変が見られているんです。例年梅雨前線は南から北上してくるため沖縄がまず梅雨入りとなるんですが、今年は、沖縄を通り越して九州南部で先に梅雨入り。さらに今週に入り奄美でも梅雨入りとなり、まだ沖縄では梅雨入りとなっていないんです。
この梅雨前線や低気圧の影響で高知県大雨となる予想なので雨雲の予想から見ていきましょう。
今夜7時の雨雲の予想です高知県、広い範囲に雨雲がかかる予想となっています。あす朝にかけて動かしていきます。今夜は大気の状態が非常に不安定となる予想です。特に夜遅くからあすの未明にかけて高地県内、活発な雨雲が通過していく予想です。
1時間最大50ミリの非常に激しい雨となる予想です。道路の冠水や落雷竜巻などの激しい突風に注意が必要です。今夜は停電に備えてスマートフォンなどを充電しておくと良さそうです。
そして気になるのがこのまま梅雨入りするのかどうかというところですが、この梅雨入りというのは発表基準が明確ではなく、梅雨前線も南北の動きの予想というのは非常に難しい状況なんです。
現段階の予測を立ててみました。
まずは梅雨入りなんですけれども、6月上旬ごろ1日から10日の間でほぼ平年並みとなりそうです。そして梅雨明けもほぼ平年並みで7月中旬頃を見込んでいますが、今年は太平洋高気圧が強まる予想となっているので、もしかすると早まる可能性があります。
そして7月下旬になると本格的な夏となりそうです。今年はこの梅雨の期間が若干短くなる可能性もあるのですが問題なのは降水量です。今年は平年よりも多い予想が出ているんです。今年は湿った空気が流れ込みやすく梅雨前線が活発になる時期もありそうです。
そしてもう一つ懸念しているのが7月下旬以降の猛暑今年の夏も暑い予想が出ています。
去年、高知県は過去に経験のないような猛暑に見舞われました。高知市で35℃以上の猛暑日が19日と観測史上最多となりました。熱中症の搬送者数は867人とおととしのおよそ1.6倍になりました。また農作物にも影響が出ました。
今年は去年に比べると日本付近の海水温と地球規模の気温が低いことから去年ほどの猛暑となる可能性は低いと見ていますが、それでも過去の平均に比べたら暑い夏になりそうです。
今年の夏は雨と暑さ両方の対策が必要となりそうです。大雨災害や農業被害などいつも以上に気を付けてください。