三重県亀山市の新名神高速で2025年5月18日、乗用車が逆走し、避けようとした車に後続車が追突するなど4人がケガをした事故では、ペルー国籍で34歳の男が逮捕、送検されています。男はペルーの運転免許証を切り替え、日本の免許証を取得していたことがわかりました。
■車には衝突痕とみられる破損も…逆走事故を起こした疑いで逮捕の男
ペルー国籍の男は5月18日、亀山市安坂山町の新名神高速下り線を、乗用車で逆走して車2台と衝突し、逃げた疑いで逮捕、送検されています。

今回の事故では、三重県とつながる滋賀県の鈴鹿トンネル入口付近から、下り線をおよそ14キロにわたって逆走し、鈴鹿パーキングエリアまで走行したとみられます。

押収された車には、接触したとみられる痕が残っていました。
■「外免切替」は10年間で2.5倍に
男は、外国で取得した運転免許を切り替える「外免切替」の制度を使い、5年以上前に日本での免許を取得していたことがわかりました。

警察庁の運転免許統計によると、外免切替の取得者数は去年2024年の1年間で7万5905人に上り、過去10年間で2.5倍に増えています。
■学科試験は〇×式で10問…国も「在り方」検討へを
外免切替は、実技試験はあるものの学科試験は〇×式で10問だけで、今の外免制度に問題点はないのでしょうか。

山梨大学(交通科学)の伊藤安海教授:
「ちょっとでも飲んだら運転するな」というよりは、「運転に悪影響がないんだったら、基準以下なら飲んでもいいですよ」という文化の国もあったりするので。日本よりもマナーの悪い国、運転の荒い国の方々も、外免切替で日本で運転できるというのが広がってきているのが1つあるかなと思います。例えば一般道での路上講習とか、今あるものをもっと充実させて、「日本ではここはこういうマナーですよ」とか、代わりに教えてあげるような機会が必要なのかなと思いますね。
坂井国家公安委員長は「海外の制度などの調査結果を踏まえて、在り方の検討を進めている」と話していて、今後議論されることになりそうです。
(東海テレビ)